教育福島0138号(1989年(H01)04月)-042page
研究実践
レポート
主体的な学習を目指して
−社会(小学校)・国語(小学校)の学習指導−
ここで紹介する二つの研究実践は、昭和六十三年度県公立幼稚園・小・中学校教職員研究論文の入選論文です
児童の側に立つ授業実践の試み
福島市立飯坂小学校
教諭 斎藤吉成
一、研究の趣旨
これまでの授業をふりかえると、指導が注人的で画一的であったという反省がある。こうした反省をもとに授業のなかで児童自らが自分の学習をどのようにふりかえり、自己をどのように見つめたかについて関心を持つに至った。
そこで今回、優れた先行実践に学びながら、児童のこだわりに基づく指導や教師側の評価と合わせて児童側の自己評価のあり方について模索してみたいと考え、主題を設定した。
このような趣旨のもとに、以下の三つの手立ての具現を図りながら、指導に当たることにした。
1) 児童が心を動かすような事象や物事を提示し、そこで持った興味や関心のこだわりをもとに、水から課題が設定・選択できる場を設ける。
2) 自らの予想を基に一人調べをして各自が持った考えを、小集団や全体の中で深める場を設ける。
3) 自らの学習をふりかえり、次の学習で力をいれることを明らかにする場を設ける。
二、研究の構想
一小単元一サイクルの学習の中に、1)2)3)の手立てを具現する場を設ける際、次のような点に留意して、基本的な学習過程を作成した。(資料参照)
(一) 手立て1)具現の場の設定
(1) 児童の心を動かす事物や事象の提示
児童の実態に目を向け、広く事物や事象の収集・開発に努めるとともに、資料 学習過程の基本形式(小単元を基本として)