教育福島0138号(1989年(H01)04月)-046page
教育センターから
平成元年度 県教育センター事業の概要
現場に生きる研修・研究をめざす
はじめに
福島県教育センターについて、平成元年度の事業概要を紹介します。
本教育センターの行う事業は、福島県教育センター条例によって次のように定めら乳ています。
○教育関係職員の研修に関すること
○教育に関する専門的、技術的事項の調査研究に関すること
○情報処理教育に関すること
○教育相談に関すること
○教育に関する図書及び資料の作成、収集及び活用に関すること
本教育センターでは、これらの各事業を企画し実施しています。これらの研修・研究の成果を県内の小学校、中学校、高等学校及び盲・聾・養護の各学校における教育実践に生かし、本県教育の振興に寄与することをねらいとしています。
一、研修事業について
教育センターでは、福島県教育委員会の平成元年度福島県公立学校「教職員現職教育計画」に基づき、基本研修及び専門研修のうち、教育センター研修として位置づけられている各種講座の企画運営、実施に関する業務を推進し、教職員研修の充実に資する事業を行います。
この新しい教職員研修計画によって教育センターで行われる各講座は、基本研修と専門研修の二つに分類されることになりました。
すなわち、教科を中心とした講座は基本研修に、それ以外の内容の講座は専門研修の中に位置づけられました。
しかし、講座の形態は、従来通り、その研修内容に応じて、講義・研究協議・演習・実習・制作・実験など、研修者の教育実践に役立つものとなるよう配慮し運営されます。
また、講師や助言者も、県の内外に幅広く求めて、講座の内容にふさわしい多彩な指導陣を予定しています。
(一)基本研修
基本研修には、初任者研修、五年満了の教職経験者を対象とする経験者研修1)、十年満了の教職経験者を対象とする経験者研修2)があります。
これらの基本研修は、従来の各教科の一次、二次及び共通の講座内容をほぼ踏襲するものであり、中央講師の招聘を行うなどの配慮をして、その専門的で高度な内容を維持していきます。
なお、基本研修は小学校、中学校、高等学校とも該当者全員が対象となります。
1)初任者研修・新採用教員研修
新任教員に対して、各教科、道徳、特別活動、教育相談及び教職一般等についての研修を行い、実践的指導力を高め、使命観を深め、幅広い知見を得させて教員としての基本的資質の向上を図るものです。
本年度は、小学校は五班編成で計四百四十七名、中学校は三班編成で計三百三十名、高等学校は二班編成で計百七十九名を対象に実施します。
2) 経験者研修1)
五年満了の教職経験者を対象に、各教科の学習指導法を中心に実施し、教科の専門的な力量の向上を図ります。
従来の各教科にかかわる講座の一次及び共通講座内容をほぼ踏襲するものです。
小学校は三班編成、中学校は二班編成、高等学校は一班編成で実施します。
3) 経験者研修2)
十年満了の教職経験者を対象にして教科経営を中心に学級、学年経営等についての研修を行い、教育活動全般にわたるリーダー等としての力量の向上を図るものです。
小学校は三班編成、中学校は一班編成、高等学校は一班編成で実施します。
(二) 専門研修
専門研修は、それぞれの専門性の向上一深化を目指し、専門研修2)と専門研修3)を実施します。
なお、専門研修1)は本庁主催で実施することになります。
1) 専門研修2)
校種共通の七講座、小学校の五講座中学校の五講座、高等学校の十六講座の計三十三講座で実施します。
この中には、技術、技法等の進歩に応ずるため新設された次の講座が含まれています。