教育福島0142号(1989年(H01)10月)-018page
特集2
心と体の健康を求めて
−平成元年度 新規事業「健康セミナー」の紹介−
福 利 課
はじめに
近年のモータリゼーションの発達や工業科学技術の進歩、さらには社会の高度情報化などにより、私たちの労働条件は以前にくらべて格段に改善されてきました。
しかし、その一方では複雑な社会構造による肉体面あるいは精神面での疲労がクローズアップされてきており、いまや快適な職場生活を送るうえで、健康を保持増進していくことは、大変重要な課題となっております。
このような社会環境の中で、公立学校共済組合福島支部では、従前から教職員の健康管理の充実を図るため、様々な事業を行ってきたところですが、今年度新たに、普段の健康と生活を見直し、より快適な生活を過ごすことができるように福島県教育委員会の後援により「健康セミナー」を開講しました。
以下、このセミナーの内容等について紹介します。
平成元年度新親事業
健康セミナー
(一) セミナー開設の目的
現代の益々複雑多岐にわたる社会環境の中で教職員が普段の健康と生活を見直し、より快適な生活を過ごすための一助となることを目的に開設しました。
表1 「健康セミナー」日程
(二) セミナーの対象者
公立学校共済組合福島支部の組合員で、平成元年四月一日現在満四十五歳未満の者を対象者として受講希望者を募り、この結果八十八名が参加しました。
(三) 開催日及び会場
○平成元年八月八日(火)
原町市 文化センター
○平成元年八月九日(水)
白河市 県営体育館
〈日程〉表1のとおり
(四) セミナー内容
午前の講演「心と体の健康を求めて」と、午後から実技である「ヨーガ」を実施しましたが、講師には講演、実技とも福島大学教育学部助教授白石豊先生にお願いしました。
簡単に講師の略歴を紹介いたします。
〈略歴〉
一九七六年 東京教育大学体育学部卒業
一九七九年 筑波大学大学院体育研究科修了
筑波大学体育科学系文部技官を経て、現在福島大学教育学部助教授
「スポーツ運動学」、「身体の発育発達と運動」などを講義する一方で、男子体操競技のコーチとしてジュニア層から大学生までの指導に当たる。
男子体操競技の国際審判員、並びに日本体操協会科学研究部員。
また、自律訓練法を用いたイメージコントロール、あるいは東洋のヨーガや禅の修行体験を応用して、最近は、多くのトップスポーツ選手にメンタルトレーニングの指導を行っている。
著書に「漫画、スポーツ上達の基礎理論」、研究論文として「スポーツトレーニングにおけるヨーガの応用に関する一考察」などがある。
なお、講演「心と体の健康を求めて」の要旨と実技「ヨーガ」の内容については、本稿の後半に掲げておきます。