教育福島0143号(1989年(H01)11月)-013page
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はないかと思ったわけである。更に、一点一点の変換を集合で考えれば図形としての変換となることも理解できるのではないかと思われる。
実際、画面で一次変換する図形としては(O,1)(1,0)(1,1)(0,0)の四点からなる正方形、直線、ねこの三種類である。この三種類の図形を見れば一次変換の実際・線型性による特徴も感じられるのではないかと思い選んでみた。(資料1参照)
ただ、あくまでも手計算でいろいろな問題が解けるという状態が必要なので、例題を計算で解き、その答えをパソコンで確かめることにした。この授業の前には教科書の例題で解き方は説明してあるので復習も兼ねることになった。この授業には二時間使い、各
生徒の余った時間は自由にパソコンを使い、いろいろな一次変換について試してみるようにした。
生徒には、例題のプリント(資料2参照)とパソコン操作の説明のプリントを配り、各自一台ずつのパソコンで行うように指示した。本校生は情報処理の授業を全員受けていて、キーボード操作には慣れているため、操作上の問題はほとんどなかった。例題の最後で感想を求めたが、その結果は、四十人中で次のとおりであった。
・具体的な図が見れてわかりやすい………………………10
・普通の授業と比べると変わっていて面白い………………………………7
・一次変換がどんなものかわかった………………………4
・自分でもいろいろな図形をつくってみたい………………1
・図が正確でよい…………………1
・周期関数や二次曲線をやってみた………………………1
・南高校だからできる授業という気がした…………………………………1
・例題3の(1)の点を見つけるのに苦労した……………………………1
・せっかくつくったプログラムなのに2時間しかつかわれなくてもったいない…………………………………1
・つまらない………………………1
評価と課題
以上を総合して考えてみると、画面上の図形はカラーでしかも正確であるため大変見やすいという点が最大の長所である。これは生徒にも好評である。次に感じるのは、普通の授業とは変わった授業であるため生徒にとっては新鮮であり、ついつい気分が乗ってくるということである。これらのことから一次変換のイメージ定着に関しては有効であったと思う。
実践2 サイクロイドとアステロイド
パソコンのグラフィック機能が数学における図形表示のうえで有効であることは前にも述べたが、私たちの常識ではあまりイメージできないグラフを表示すれば視聴覚機器としても使えるはずである。いろいろなグラフを描かせることはよくなされることであるが、ここでは点の軌跡であるサイクロイドとアステロイドを表示することを考えてみた。これは円が転がって移動した軌跡であるが、これをアニメーションのように実際動くように見せるのにはどうすればよいか、少し工夫が必要であった。
パソコンの命令にSCREEN、x、y、Zというものがある。x、y、Zはそれぞれ二つの値をとる。もともと画面は二ページ用意されていて、Xは画面モードつまりカラーモードか漢字モードを選ぶ。yはアクティブページで点を書きこんだり消したりするペー
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資料2〔例題〕
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