教育福島0143号(1989年(H01)11月)-020page
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て破壊されるおそれのある埋蔵文化財(遣跡)の記録保存のため、分布調査や発掘調査を鋭意継続実施中であるが、今年度の調査事業箇所及び調査面積は表6のとおりであり、県文化センターにとって大きな事業分野の一つとなっている。なお、昭和五十二年度からの発掘調査の成果を県民一般に報告し、県内埋蔵文化財への理解を深めていただくため、本年七月二十九日より十月一日まで県文化センター歴史資料館において、鉄の歴史展を開催した。
十二、福島県立美術館
昭和五十九年七月に開館した福島県立美術館は、県民に親しまれる文化施設として着実な歩みを示している。
平成元年度の美術館事業概要は次のとおりである。
1、企画展
(1)「中村彝と中原悌二郎と友人たち展」
大正期の美術を代表する洋画家中村彝と彫刻家中原悌二郎を中心に、彼らの友人たちの作品も含め百八十六点を展示した。
(2)「日本画抒情名作展」
東京・目黒雅叙園の所蔵品の中から、花鳥風月、美人画など日本画の伝統的主題に抒情美を湛える明治から昭和初期の名作七十三点を展示した。
(3)「日本的フォービズムの一断面展」
フォービズム芸術の持つ色彩を基調とした表現や、造形上の特徴、また、画家の主観的な表現等を取り入れながら、独自の表現を作りあげた画家たちの作品百七点を展示し、日本の洋画史の中で大きな位置を占める日本的フォービズムの意義と成果をみた。
(4)「ルネ・ラリック展」
アール・デコ(装飾芸術)のガラス工芸作家ルネ・ラリックの作品二百十三点を展示し、華麗なガラス工芸の魅力を紹介した。
(5)「抽象彫刻の旗手たち展」
戦後日本の現代彫刻を代表する二十八名の作家の作品三十四点によって、抽象彫刻の多様な表現を紹介し、現代社長における彫刻の役割を考えてみた。
(6)「第三回具象絵画ビエンナーレ展」
(人の生きる・今)のテーマのもとに、日本画家、洋画家三十三名の約七十点の作品によって、多面的な傾向を示す現代日本絵画の一端を紹介する。
(7)「近代版画への歩み展」
幕末動乱を乗り越え、新たな時代の表現を目指した木版画の流れを、小林清親、伊藤深水らの作品約百五十点によって紹介する。
2、常設展
美術館の収蔵美術作品等を系統的に展示し、三か月に一度の展示替えを行うなど、作品の保全を図りながら鑑賞に供している。また、特集常設展では、テーマに沿って収蔵作品を追加紹介している。
○特集常設展
一月十三日〜二十八日
3、収集
近代美術の流れを展望するにふさわしい作品の収蔵に努力しており、本年度は、関根正二「菊川橋」、平福百穂「赤茄子と芋」等を収集した。
十三、福島県立博物館
昭和六十一年十月に開館した県立博
表6 平成元年度埋蔵文化財調査計画
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