教育福島0143号(1989年(H01)11月)-021page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

物館は、開かれた観しみのある博物館をモットーに着実な歩みを示している。

平成元年度の事業概要及び行事予定は次のとおりである。

1、常設展

本県の歴史の流れを時系列に沿って原始から近現代までの歴史展示と、その舞台となった自然と人間のかかわり合いをテーマとした展示構成となっている。

2、部門展

民俗、自然、考古、歴史美術の各々独立したテーマ性の高い専門的展示構成とし、常設展示を補い理解を深めることを目指している。

3、企画展

(1)「縄文の四季」

四月十八日〜六月十一日(四十七日)

縄文文化の代表として、東北地方を中心に広く分布する「亀ケ岡文化」を取り上げ、その生活の全体像と当時の技術や工夫のあり方について展示した。

(2)「まちの成立とにぎわい」

七月四日〜九月三日(五十三日)

会津若松市・須賀川市を中心に、それぞれの「町」が持つ生格・特徴などを示す資料を中心に、町に生きた人々の生活や文化に焦点を当てて展示した。

(3)「中通りの仏像」

九月二十二日〜十一月二十六日(五十五日)

昭和六十二年度の企画展「会津の仏像」に続く「福島の仏像」シリーズの第二回目として、中通りの仏像を展示し、その時代的・地域的特色について解説した。

(4)「東北の陶磁器史」

一月二十日−三月十八日(五十日)

中央の文物を受け入れながら独自の地域的な技術を形成してゆく過程を、東北の陶磁器の歴史を通して展示する。

4、講演会

(1)企画展講演会

四月二十三日(日)

「亀ケ岡文化の世界」江坂輝彌(慶鷹義塾大学名誉教授)

(2)企画展講演会

七月九日(日)

「まちの民俗」宮田登(筑波大学教授)

(3)企画展講演会

十月一日(日)

「中世中通りの武士と信仰」小林清治(福島大学名誉教授)

(4)企画展講演会

一月二十八日(日)(予定)

「桃山陶磁の美」

5、講座

学芸員や外部講師により、詳しい講義や実技の指導を実施する。

(1)一般講座

○福島県の民俗芸能の分布と系譜 七月二十二日(土)

○福島の化石 九月十六日(土)

○平林遺跡と福島県の旧石器文化 十月七日(土)

○中通りの仏像 十一月十八日(土)

○焼畑と民具 十一月二十五日(土)

○会津藩の新田開発 一月十五日(月)

○近世陶磁の源流 二月十日(土)

○米づくりのはじまるころ 三月十日(土)

(2)特別講座

○氷河時代の海面変動と段丘の形成 六月十一日(日)

○山の人生 八月二十日(日)

○鎌倉南北朝の仏像 十月十五日(日)

実技講座

○土器をつくろう(三回) 七月二十三日(日) 七月二十九日(土) 八月二十七日(日)

○おもちゃをつくろう(二回) 七月二十七日(木) 一月十七日(土)

○虫かごをつくろう 七月三十日(日)

○土器をつくろう3) 八月二十七日(日)

○拓本をとる 十月二十一日(土)

○あんどんたこを作ろう 十二月二十三日(土)

○身近な地形を調べよう 三月三日(土)

(4)野外講座

○貝化石をさがす 五月二十八日(日)

(5)金曜講座

毎月第二、第四金曜日に県内の歴史を中心としたテーマのもとに館長が講話を実施する。

6、その他の教育普及活動

(1)映画会

館所有の古いニュース等の映画会を年五回開催する。

(2)ワークショップ

伝統的技術保持者による公開実演を年三回実施する。

(3)体験学習の状況

したくと動き、玩具と遊び、見る作る、昔の灯り、道具でためす、聞く触れるなどのテーマがあり、先人の工夫のすばらしさや、祖先の生活の歴史を体験させることを意図している。

また、毎月二〜三回、日曜日に手仕事、昔語り、機織りなどの実演を行う。

7、調査研究

博物館の機能を充実し、さらに県民の学術及び文化の発展に寄与するため、歴史、考古、民俗、美術工芸、自然に関する専門的調査研究を行う。

また、博物館資料の収集、保存や展示、教育普及などに関する調査や研究も行われる。これらの成果は調査報告書や紀要に発表される。

 

県立博物館実技講座「土器をつくろう」

県立博物館実技講座「土器をつくろう」

 

 

 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。