教育福島0145号(1990年(H02)02月)-031page
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一 基礎的な能力の伸長を図る
(一) 音楽の表現・鑑賞の喜びを経験させ、音楽を愛好する心情を養うためには、音楽の諸活動を通して音楽の美しさ、喜びなどの感動的な体験を基盤として、興味・関心を喚起し、読譜力、聴取力の基礎的な能力を高める指導に努める。
(二) 生徒の実態、学校、地域の実情等を十分に把握するとともに、実態に応じた指導計画や、指導のねらいを明確にして教材の精選を図り、基礎的な指導がゆとりある学習活動の中で、効果的に定着するよう努める。
(三) 音楽の諸能力を的確に身に付けさせるには、生徒自らが音楽のなりたち、くみ立て等に気付き、創造的に音楽の表現ができるような指導の手だてが必要である。生徒一人一人が生き生きと主体的に授業に参加できる指導法の改善に努める。
二 表現・鑑賞の能カを高める
(一) 歌唱指導においては、視唱力を的確に身に付けるとともに、楽曲の持つ楽趣に合った適切な表現ができる技法と、音楽的な感受性が総合的に高められる指導に努める。
(二) 器楽指導においては独奏、重奏、合奏を通して、常に美しい音色と正しい音高を求めるとともに、奏し合わせる楽しさを経験させながら、豊かな表現ができるアーティキュレーションの工夫が身に付く指導に努める。
(三) 創作指導においては、創造性の伸長と創作の過程が指導の中心であり、生徒の個性に応じた効果的な指導法を工夫する。
(四) 鑑賞指導においては、表現活動との関連を密にして、教材を精選し、音楽の美しさや楽しさの中で、真の感動を得させるよう心がける。
(五) 日本の伝統音楽や郷土の音楽については、中学校の共通教材との関連を図り、日本の音楽の生成した背景を理解させるとともに、その楽しさや素晴しさが感覚的にも感得できるようにする。
美術・工芸・書道
芸術的な能力を伸ばし、美に対する感性を高め、生涯にわたって芸術を愛好する心情を育てることに重点を置いて学習指導を行うことが大切である。
そのため、芸術は常に具体的、かつ実践的な学習を中心に行われるもので、その経験を生かし「明るく豊かな生活」ができる基本的な態度や習慣を養うことである。更に芸術が「人間性の円満な発達と調和のとれた人間」及び「文化の発展」に寄与することの大きいことを認識させることも大切である。
芸術の学習は造形的創造活動による美的体験であり、表現と鑑賞の常習を通じて、豊かな情操を養うことである。
一 表現や鑑賞についての学習指導の研究を深める
(一) 目標を明確に設定する。
一つ一つの教材を通して、どのような能力を伸ばそうとするのかを明確にするとともに、生徒の実態に応じた具体的な目標を設定し、指導の効果を高めるようにする。また、生徒一人一人が充実した学習ができるよう到達目標を設定してやることも大切である。
(二) 学習構造を明確にする。
生徒一人一人の感性と諸能力を高めることができるよう学習過程を分析し、学習内容を構造化することが必要である。また、生徒一人一人が主体的に学習ができる授業形態を研究することも必要である。
(三) 教育機器の活用を図る。
指導計画の作成に当たっては、効果的な授業が展開できるよう、教育機器の活用に関する具体的な研究が必要である。また、学校の実態に応じて、コンピュータの活用にも考慮する。
(四) 評価の方法を研究する。
評価で最も重視したいことは、生徒が自信を持つことのできる評価の工夫をすることである。また、評価は、結果としての作品のみに偏ることなく、学習過程や参加の状況等にも目を向けるとともに、自己評価の取り入れ方を工夫するなどして、生徒の学習意欲の向上を図るよう努める。
二 学習環境の整備に努める。
(一) 教材、教具の整備に努める。
学習活動の充実を図るため、計画的に整備し、各種資料とともに、効果的に活用する。
(二) 学習環境の整備に努める。
教室を生徒の生き生きとした創造活動に適するよう整備充実に努めることが大切である。また、学校全体に目を向け、計画的に作品展示をするなど学習環境を整備する。
外国語(英語)
外国語(英語)の指導は、単層指導要領に示されている目標の達成を自指し、学校や地域の実態、生徒の能力・適性等を踏まえた指導計画に基づいて学習指導を展開し、常に反省を加えながら、その改善充実を図り、学力向上に努めることが必要である。
一 生徒の実態について
(一) 実態の把握は、学力についてだけでなく、生徒個々の習熟度、学習のしかたの特徴や情意面についても対象にすることが重要である。
(二) 教科書は、生徒の学力の実態を考
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