教育福島0146号(1990年(H02)04月)-041page

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事項を身に付けるために、解決の方法やまとめ方及び練習の仕方を工夫する意欲と態度を向上させる手だてとして効果があることがわかった。

 

資料1個人カルテの作成例(研究対策3)

四、理科学習に対する児童の変容

 

四、理科学習に対する児童の変容

 

第一回の理科学習に対する意識調査(八月)と第二回(二月)の結果を比効すると、「理科が楽しく、わかるから好きだ」と答えた児童が増えていることがわかった。

また、一回目の調査では、「実験が楽しいから好きだ」という答えが特徴であったのに対して、二回目では、「理科の学習内容がわかるようになって好きになった」という答えが多いのが特徴であった。

このことから、本研究で検証してきた三つの対策によって、理科学習の基礎的・基本的事項の理解が深まり、学習の成就感を味わえる児童が増えていることが捉えられ、本研究主題に追りつつあることがわかった。

 

五、研究の成果

 

1 既習経験と本時の追求でわかったことを比較したり、発展的に捉えたりする考え方が身に付き、現象の規則性や物質の性質を見出す活動に進んで取り組めるようになった。

2 試行活動と解決活動の記録を比較して、わかったことをまとめたり、自分の考えの変容に気付いたりできるようになり、科学的な見方・考え方の基礎を養うことができた。

3 形成的評価の多面的な分析結果を児童一人一人に提示しながら、継続して学習指導を行った結果、これまでの学習への取り組みを反省し、自分の学習の状態を知って、基礎的・基本的事項を確実に覚えようとする意欲や態度を育てることができた。

 

六、今後の課題

 

1 生活科の新設によって、理科の学習内容の見直しが図られ、新たに加えられた内容についても、既習経験を生かした試行活動と解決活動の結果を比較しながら、追求できる学習過程を工夫し、児童が主体的に課題解決学習に取り組むことができる授業の改善を図っていきたい。

2 直接体験を重視して、問題解決の能力を育てながら、同時に授業内で基礎的・基本的事項を定着させる指導方法を工夫・検討していきたい。

3 小規模校の少人数の特性を生かした理科学習の在り方を継続研究していきたい。

 

 

 


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