教育福島0148号(1990年(H02)07月)-008page

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特集

 

はじめに

 

はじめに

 

今日の科学技術の進歩と経済の発展は、物質的な豊かさを生むとともに、情報化、国際化、価値観の多様化、核家族化、高齢化など、社会の各方面に大きな変化をもたらすに至った。これらの変化は、幼児・児童生徒の生活や意識に大きな影響を及ぼしており、その傾向は今後ますます増大していくものと予想される。

教育課程審議会は、教育課程の基準の改善のねらいとして

1 豊かな心をもち、たくましく生きる人間の育成を図ること

2 自ら学ぶ意欲と社会の変化に主体的に対応できる能力の育成を重視すること

3 国民として必要とされる基礎的・基本的な内容を重視し、個性を生かす教育の充実を図ること

4 国際理解を深め、我が国の文化と伝統を尊重する態度の育成を重視すること

を答申した。

この答申を受けて、新幼稚園教育要領及び小・中学校の新学習指導要領が平成元年三月十五日告示された。新学習指導要領は、これからの社会の変化とそれに伴う幼児・児童生徒の生活や意識の変容に配慮しつつ、生涯学習の基盤を培うという観点に立ち、二十一世紀を目指し社会の変化に自ら対応できる心豊かな人間の育成を図ることを改善の基本的なねらいとしている。

本県においては、「心豊かなたくましい人間の育成」を目指し、「豊かな人間性と創造性をはぐくむ学校教育の推進」など、七項目の「平成二年度重点施策」を設定し、各学校に御努力を願い、着々とその成果をあげてきている。

これらの施策を円滑に実施し、教育活動の一層の充実を図るためには、教育課程審議会の答申や新学習指導要領の趣旨を十分に踏まえ、学校教育活動の在り方を謙虚に反省、評価し、積極的に改善の道を拓く努力をしなければならない。

そのためには、以下に示す内容について、再度点検して学校教育の改善を進める必要がある。

 

1 心の教育の充実

 

社会の変化に主体的に対応できる能力や、人間としての生き方についての自覚を高め、豊かな心をもち、たくましく生きる人間を育成することは、時代の要請である。

そのためには、子どもの実態等を考慮し、新学習指導要領の改訂の趣旨を積極的に生かして、各教科、道徳、特別活動の指導をするよう努力することが大切である。

 

 

 


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