教育福島0149号(1990年(H02)09月)-006page
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提言
宝さがしとアラさがし
社会福祉法人いわき福音協会福島整肢療護園長 湊治郎
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養護学級を初めて受け持たれた先生方の集まりで次のようなお話をいたしました。
私たちは幼い頃から他人のアラ(粗)を探すのが上手になるように教育されてきたように思います。これは競争を原則とする社会では、相手の弱点を突くことが勝利への道と信じられているからでしょう。
そのため、初めて障害児に出会った先生方は、子供たちの持つ障害、つまりアラだけを見てしまいがちです。あれも出来ない、これもわからない、何をやらせてものろまだというわけで、先生方は、すっかり焦ってしまいます。
何とかしてこうした弱点を取り除こうと努力すればする程焦りは高じ、まじめな先生ほど無力感に陥る結果になってしまいます。
私も二十年程前に、初めて重い障害児の医療に携わった時に同じような経験をしました。いろいろと参考書を読みあさって、新しい医術を試みれば試みる程、障害が改善されないばかりではなく、子供たちの表情が暗くなるのに気がつき
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