教育福島0149号(1990年(H02)09月)-051page

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教育・イン・ザ・ワールド

−国際理解教育の実践−

国際化にふさわしい教育の話題をシリーズで紹介する「教育・イン・ザ・ワールド」

今回は、県教育委員会の国際交流研究校の指定を受け、実践的な研究に取り組んでいる桑折町立醸芳小学校からの報告です。

国際性豊かな児童の育成をめざして桑折町立醸芳小学校

本校では、学習指導要領改訂の基本方針「二十一世紀を目指し社会の変化に自ら対応できる心豊かな人間の育成」「文化と伝統の尊重と国際理解の推進」の趣旨をくみとり、『国際性豊かな児童の育成」を研究主題に掲げ、日常の全教育活動を通して地道な実践を積み上げているところです。

「言葉は通じなくても、直接交流による心の触れ合いを求めて…」

福島国際交流祭におけるEC諸国の子どもたちとの交流「ジュニアサミット」。さらに、訪日中のタイ王国学生との交流会では、言葉は通じなくても表情や心で触れ合い、わかり合い、そして、楽しいひと時を過ごすことができたということは、児童、教師にとって貴重な体験でした。

「表現力豊かで国際性を育てる授業を求めて…」

自国の文化・伝統や異文化の良さがわかり、自分の考えを素直にはっきり表現できる児童像を目指し、人間尊重の精神を基本に据え、授業の質的改善に努めているところです。各教科等の授業においては、心を育てることを重視し、郷土の素材の教材化や国際理解内容を積極的に導入し実践しています。

「児童に間いかけ、はたらきかける学習環境構成を求めて…」

郷土の文化・伝統や児童に関心のある国際的な情報等の話題を児童と共に作り上げる環境づくりに取り組んでいます。校内に設置した特別教室の「国際交流室」もその一つです。

「住む家や食べ物もなく、病気になって死んでいく人がたくさんいるんだって」「地球が危ないんだって」という児童の声。国際識字年に関心を示すようになった今、さらに、グローバルな見方、考え方に立って心豊かにたくましく生きぬくことができる児童の広がりを求めた教育をしていきたいものです。

二十一世紀の国際社会に対応していく日本人としての基礎的資質を養うために、今必要なものは何か。今できることは何かを見きわめつつ、さらに実践的な研究を深めていきたいと考えています。

ニアサミット(EC諸国の子どもとの交流)郷土祭礼“おみこしワッショイ”の紹介

ジュニアサミット(EC諸国の子どもとの交流)郷土祭礼“おみこしワッショイ”の紹介

特別教室に設けられた「国際交流室

特別教室に設けられた「国際交流室

心で触れ合ったタイ王国学生との交流

心で触れ合ったタイ王国学生との交流


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