教育福島0151号(1990年(H02)11月)-059page

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教育・イン・ザ・ワールド

−身ぶり手ぶりで心の交流−

国際化にふさわしい教育の話題をシリーズで掲載する「教育・イン・ザ・ワールド」。

今回は世界十三か国の子どもたちが集い、相互の信睦と友好を図った「世界子どもふるさと交歓会」の模様を国立那須甲子少年自然の家からのレポートで紹介します。

『世界子どもふるさと交歓会』

−十三か国の子どもたちが集う−

国立那須甲子少年自然の家

国立那須甲子少年自然の家では、昭和五十一年の機関設置以来、十五年目を迎えるのを記念して、世界十三か国(ルクセンブルグ・韓国・イギリス・西ドイツ・オーストリア・アメリカ・スウェーデン・ノルウェー・オランダ・イタリア・ポルトガル・スペイン・日本)の子どもたちと、地元、西郷村・白河市等の子どもたちとの交流を行う「世界子どもふるさと交歓会」(八月三日から五日、二泊三日)を開催しました。

事業の開催にあたっては、十一才児の国際キャンプを実施する(社)CISV日本協会、白河市国際交流協会と互いに協力するとともに、青年会議所やライオンズクラブ、ロータリークラブ等広範な地域団体の協力を得ました。

この三日間、地元から参加した約二百人の子どもたちは、同年代の七十六人の外国の子どもたちと、身ぶり手ぶりでコミュニケーションを図りながら、キャンプファイアーや登山などのプログラムを楽しみました。

特に最終日は、各国の子どもたちのお国自慢を披露するオープンデー、白河市民会館に会場を移して実施した歌手の芹洋子さんのチルドレンズコンサートには、多くの市民が家族連れで訪れ、感動の一日を過ごしました。

外国の子どもたちは、言葉が通じなくとも、イエス・ノーをはっきり言い、一人一人が自分の意見を持ち、積極的に行動するなど、個性的、活動的な姿が印象に残りました。

交歓会後、外国の子どもたちは地元にホームステイをしましたが、受け入れた家庭でも、子どもたちに親近感を覚えると同時に、個性の豊かさには大変驚いた様子でした。

現在、我が国の教育においても「個性の尊重」が重視され、様々な学習活動の場面で工夫や改善が図られていますが、まだまだ課題が多いように思います。科学技術の進展や社会経済の発展に伴い、ますます世界が狭くなる今日にあって、次代を担う我が国の青少年が膚で外国を知ることは、極めて重要であり、今後ともこの種の事業が各地で展開されることが期待されます。

開会式に臨んだ世界の子どもたち

開会式に臨んだ世界の子どもたち

いっしょにゲームを楽しむ子どもたち

いっしょにゲームを楽しむ子どもたち

感動につつまれたチルドレンズコンサート

感動につつまれたチルドレンズコンサート


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