教育福島0153号(1991年(H03)02月)-009page

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○ 生涯学習県民講座の充実

 

2 ”ふくしま新時代”を担う人材育成のための学校教育の充実

 

〔重点施策の視点〕

国際化や情報化の進展は、今日、時代や社会の変化をもたらす基本的な潮流としてますますその度合いを強めてきているところである。このような動向に対応するため、県教育委員会としては、これまで、外国青年招致事業の拡充や現職教員の海外交流事業等の国際化に対応した施策事業を推進するとともに、平成元年三月に策定した「学校におけるコンピュータ等の教育的利用基本計画」に基づく教員研修の充実等を図る情報化に対応した施策事業の推進に努めてきたところである。今後においても、国際化・情報化の動きは、更に本格化していくことが予想されるところであり、現在の児童生徒は、将来の高度に国際化された社会や高度情報化社会に生きていくことが余儀なくされるだけでなく、そのような社会の発展と"ふくしま新時代"を担い、明るい未来社会を築いていかねばならない「二十一世紀からの留学生」ともいえる大切な存在である。したがって、これからの学校教育においては、国際化と情報化への対応を軸とした教育の改善充実を図る施策を総合的かつ積極的に推進し、二十一世紀の社会の変化に自ら対応できる心豊かなたくましい人間の育成に努めていく必要がある。

このため、これからの国際化社会と高度情報化社会において、児童生徒が主体的かつ積極的に社会に参加し、その役割を担うことができるようにしていくため、これまでの施策事業の改善充実に併せ、国際理解・国際交流及び科学の進展に係る関心と意識の高揚を図る施策事業や国際化・情報化の進展に対応した教育の改善充実を図る施設設備の整備充実等の施策事業の推進に努める。

また、二十一世紀を担う心身ともに健康な児童生徒の育成を図るため、現在の児童生徒が抱える問題行動や不登校等の学校不適応への対応策についての研究を深めるとともに、すべての学校における教育相談体制の強化を図るための施策の積極的な推進に努める。

さらに、児童生徒の個性を生かす教育の充実を図るため、教育課程の多様化、弾力化に係る施策事業や養護教育諸学校の適正配置を推進するとともに、教育行政の対応改善のための施策や優秀な教員の確保のための施策、教職員研修の充実等の施策の積極的な推進に努める。

 

〔重点施策を具体化する事業〕

 

新) 中学校・高等学校生徒の国際理解・国際交流論文募集

○ 語学指導等を行う外国青年招致事業の拡充

一部新) 教職員の海外派遣事業の拡充

(1) 現職教員の海外交流事業

(2) 教員海外派遣事業

(3) 英語担当教員海外研修派遣

○ 県教育センター研修設備の整備

新) 中学校・高等学校生徒の科学研究論文募集

○ 教育用コンピュータ等整備事業

○ 教育相談体制の整備充実

○ 登校拒否対策の充実

新) 単位制課程の開設

○ 創造性豊かな魅力ある学校づくりの推進

一部新) 学力向上対策事業の拡充

新) 精神薄弱養護学校高等部設置の推進

新) 県中地区精神薄弱養護学校設置の推進

一部新) 教育関係広報・広聴活動の充実

○ 優秀な人材確保のための施策の拡充

(1) 広報活動の充実の

(2) 教職員住宅の建設

一部新) 教職員研修の充実

(1) 初任者研修

(2) 情報化対応に係る教員研修

(3) 高等学校教員先端技術等研修

(4) 教育系大学大学院派遣

(5) オーラル・コミュニケーション講座

 

3 明るく心豊かな活力に満ちた社会をめざす文化・スポーツの振興

 

〔重点施策の視点〕

今日における社会の成熟化の進展に伴い、県民の間においては、心の豊かさを求めるこれまでにない文化志向の高まりが見られるとともに、スポーツに対する県民の関心やニーズも多様化してきており、さらには、高齢化社会の進行とも相まって、生涯にわたり、日常生活の中でさまざまな文化活動やスポーツに親しみ、実践していこうとする人々も増えてきているところである。このような文化・スポーツをめぐる人々の関心や意欲の高まりが、明日の"明るく心豊かな活力に満ちた社会"を形成する上で不可欠の原動力ともなることから、県民の文化・スポーツの振興を目指した施策の積極的な推進を図ることがこれからの教育行政の重要な課題になるところである。また、本県においては、平成七年に第五十回国民体育大会が開催されることから、開催に向けての諸準備はもとより、開催県にふさわしい成績を収められるよう競技力の向上を図るための各般の施策事業の推進も当面する課題の一つ

 

 

 


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