教育福島0153号(1991年(H03)02月)-026page

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(三) 指導の過程において「いつ、だれが、何を、どのように」評価し、その結果を「どうするか」を明らかにして指導に生かし、一人一人に確かな学力を身に付けさせる。

 

高等学校教育

−各教科の指導の重点−

−農業・水産・工業・商業−

−特別活動−

−進路指導−

−生徒指導−

 

各高等学校においては、現行の学習指導要領及び新学習指導要領の移行措置の趣旨を踏まえ、生徒や地域の実態に即応した教育課程を編成・実施し、創造性豊かな魅力のある学校づくりを進めることが強く望まれる。

また、国民的教育機関としての高等学校教育の在り方について、全教職員の共通理解を図りながら、生徒一人一人の個性の伸長を図る教育活動を展開することが期待されている。

このため、生徒の特性(能力・適性・進路等)に即した学習指導を展開する必要がある。

更に望ましい集団の育成と集団活動を促進し、特別活動の活性化を図るとともに、生徒理解に基づく個別指導の充実を図る必要がある。

また、生徒の発達段階に即し適切な職業選択決定の能力を養うために、進路指導の充実・強化に努力する必要がある。

日常の教育実践の中でこれらを具現するためには、指導体制の確立と指導力の向上を図ることが望まれる。

 

国語

 

国語を的確に理解し、適切に表現する能力を身に付けさせ学力の一層の向上を図るため、学習指導の展開について、創意・工夫に努めることが必要である。

 

一 国語の基礎的・基本的な能力を身に付けさせる

(一) 漢字の読み書きなど基礎的・基本的な言語事項の指導の徹底を図る。

(二) 短文作成など基礎的・基本的な表現力の養成を重視する。

 

二 文章の正しい読解・豊かな鑑賞の能力を身に付けさせる

(一) 生徒の読みにおける個性を大切にしながら、正しい読み、深い読み、価値の高い読みへと導き、豊かな人間性を培うための指導を工夫する。

(二) 説明的文章の指導に当たっては、文章や文脈の正しい理解の上に立って、筆者の認識・思考の内容を的確にとらえさせることを重視する。

(三) 文学的文章の指導に当たっては、すぐれた表現を味わわせるとともに、文学的体験を通して生徒自らの人生を豊かにすることをねらいとする。

(四) 古典の指導に当たっては、基本的な語句や語法の理解と定着を図りながら、古典の世界を享受させ、伝統的な言語文化に対する関心と興味を一層深めさせることを重視する。

(五) 人格の陶冶に役立つ読書の習慣を形成するための適切な指導を行う。

 

三 表現力の向上を図り、正しく豊かな文章を書く能力を身に付けさせる

(一) 表現に関する適切な教材を準備し、表現技術の向上を図るとともに、実際に作文を書く機会を多くする。

(二) 表現の学習と理解の学習との関連を図りつつ指導を展開することに留意する。

 

四 教材研究及び効果的な指導方法について研究を深め、実践する

(一) 教材の的確で深い読みとりに努力するとともに、形成的評価などにより指導過程を改善し、生徒の学力の実態、教材の質に応じた適切な指導方法を研究、実践する。

(二) 教材の質により、論理性を重視する学習と感性を重視する学習、また、精細に読みとる学習と概括的に読みとる学習とを適切に組み合わせる。

(三) 総合的な国語能力の育成のために表現領域と理解領域、現代文と古典を関連させた指導の在り方を工夫する。

 

社会

 

学習指導要領の趣旨を踏まえ、社会科の目標を達成するために実践研究を深め、学力の向上に努めることが必要である。

 

一 指導計画の改善に努める

(一) 社会科全体の目標と各科目の目標内容を的確に把握し、科目間の関連を図るとともに、地域や学校の実態と生徒の能力・適性・進路等を考慮した指導計画の作成に努める。

(二) 中学校の学習内容との関連に十分留意し、社会と人間の諸問題に対処できる能力・態度が育成されるよう指導計画の作成に努める。

(三) 生徒の学習到達の状況を的確にとらえ、指導計画を常に検討し、計画、実施、評価の一体化を図る。

 

二 指導内容の精選・構造化を図る

(一) 多様化した生徒の実態を踏まえ、基礎的・基本的な内容を精選し、生徒の学習効果があがるよう教材の構造化を図る。

(二) 生徒の思考過程を重視した学習をより有効にするため、学習に適切な

 

 

 


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