教育福島0155号(1991年(H03)06月)-030page

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があるように思うが、私の場合何の目的もなく、ただぶらぶら歩き、まわりを眺め、頂上に到達したときの感触を楽しんで疲れて帰ってくる。

「昨年○○山へ行ってきたよ」と言うと、ほとんどの人は「山菜か何かあったかい。」「いや」と答えると「まだ少し早いもんな」と返ってくる。おもしろいものである。

このような私の楽しみ方に最近になってちょっと異変が起きつつある。

それは先程のおにぎり自動販売機(妻)が率先して山歩きをはじめたことである。彼女の目的は、山に登ることと山野草を見て楽しむことにあるらしい。おかげで、彼女から山野草の知識のあれこれを売り込まれて楽しんでいる昨今である。

 

遠くへ望む蒲生山

 

遠くへ望む蒲生山

 

大きな草や木の陰で人目にふれることもなく、太陽の光にもあたらずひっそりとしかも気品に満ち、咲き誇っている花もたくさんあることを知った。

最近歩いたところで心に残っているところは、秋の一切経山からかま沼付近、夏の燧岳、秋の会津駒ヶ岳などである。同じ山でも季節、時間、登る場所、体の調子などいろいろな条件の違いによって感じ方が異なるのもおもしろい。

この四月二十一日の日曜日にも、毎朝毎晩窓から眺めている「会津のマッターホン(東北の名山による)」こと蒲生山で、イワカガミ、イワナシのかれんな花、終わり頃のマンサクの花を見、頂上で雪の浅草岳の勇姿をしばし眺め、疲れて帰ってきた。

一週間の心のくたびれが風呂の湯とともに流れたような一日であった。(南会津郡只見町立只見中学校教頭)

 

イワウチワ

 

イワウチワ

(41ページよりつづく)

もとに、理科学力プロフィールを作成し(資料5)、生徒の学力と情意面の状態を調べた。その結果、プロフィールが左上に片寄る傾向を示し、学力・情意面ともに良い方向へ向いていることが考えられる。

3)思考力・判断力・表現力が育ってきたかどうかは、理科自己評価表の疑問点と今後の課題との関連性、まとめのプリントの内容、さらにイメージマップによって調べた。その結果、生徒の疑問点と今後の課題が密接になり、発展的な内容も増えてきた。また、まとめのプリントには、関連性やわかりやすくする工夫がなされ、イメージマップの広がりも見られた。このことから、生徒の諸能力が育ってきたと考えられる。

五、成果と今後の課題

今までは、時数の制限や生徒には難しいなどといった考えが先に立ち、学習課題を教師が与えることが多かった。しかし、本研究を通して、自己評価表の工夫や学習方法の工夫などをすることによって、生徒は自分で課題を作り、解決することができ、それによって満足感も得ることができたと思われる。

さらに、私自身が学び、考えたことは、体験的学習、問題解決学習を重視するとともに、生徒が「楽しい」「わかった」といえる授業が実践できる教材研究が大切であるということである。また、生徒にそのような満足感を持たせるためには、教師自身が、生徒の学習における様々な能力を的確にとらえ、それを引き出す技術を身につけることが必要だ、ということである。

資料5

理科学習プロフィール

3年B組

 

 

 

 


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