教育福島0159号(1991年(H03)11月)-051page

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教育イン・ザ・ワールド

−国際理解教育の実践−

国際化にふさわしい教育の話題をシリーズで紹介する「教育・イン・ザ・ワールド」。

今回は、県立福島農蚕高校における国際理解教育の紹介です。

「福島農蚕高校における国際理解教育と福島県高等学校国際教育研究協議会の歩み」

本校における国際理解教育は、昭和三十五年から始まり、三十有余年の歴史をもつ。また、福島県高等学校国際教育研究協議会(発足時は海外教育推進高校連絡協議会)は本校を事務局として昭和三十六年に充足し、常に本校と並行して発展し、今日に至ったので、両者の歩みをここに紹介したい。

一、本校における国際理解教育

昭和二十六年に海外移住教育研究指定校制度が施行され海外移住の教育活動が全国で開始されたが、本校は国に先がけて、その前年に既に研究組織ができており、生徒も海外移住クラブを発足させた。現在における実践事項を記すと次のようになる。

(一)外国人との意見交換会や交歓会を実施

1)フランス国立パリ農学院生来校

2)中国地方教育行政官研修のため来校

3)中国農業研修生研修のため来校

この会に生徒をできるだけ参加させている。

(二)生徒会の国際研究クラブの諸活動を奨励し日常的に活動をしている。

(三)国際理解、国際協力のための懸賞論文に積極的に応募させている。

二、本校の寮における国際理解教育

(一)本校の寮では特に寮生を対象に広く目を外国に開かせるために、年に一・二回講師を呼んで講演会を開催している。

1)「ブラジル移民で成功した一世の体験談

2)青年海外協力隊員としてザンビア、モロッコなどで活躍してきた青年達の体験談口外国人との昼食歓迎会で寮生が接待。

三、本校生徒の国際理解のための自主的活動

(一)国際研究クラブ

必修クラブの一つとして位置付け、毎週定期的に活動している。

四、福島県高等学校国際教育研究協議会

本校は、本会の事務局校、会長校として約三十年間の実績を重ねてきたが、本会の目的と事業を簡単に紹介する。

本会の目的は、「高等学校の国際教育に関する研究を行い、高等学校生徒の国際理解と国際協調の精神を養い、その知識の向上を図る」ことにある。

本会の主なる事業は次のとおりである。

(一)国際理解のための研修会の開催。本年は、約六十名が参加、(二)国際理解、国際協力のための弁論大会、(三)国際理解「のための懸賞論文の募集、(四)国際理解のための普及相談、(五)機関誌「新大地」の発行(昭和四十二年創刊し今年第十八号発刊)、(六)国際理解のための関係資料の配布

本校のこれらの活動や高国協の事業を通じ高校生たちが自主的かつ積極的に国際理解や国際協力に参加していくことはとても重要なことと考えている。

寮における国際理解のための講演会

寮における国際理解のための講演会

国際理解のための弁論大会

国際理解のための弁論大会

フランス国立農学院の学生を招いて本校教員生徒と熱心に研修

フランス国立農学院の学生を招いて本校教員生徒と熱心に研修


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