教育福島0160号(1992年(H04)01月)-012page

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方、話し方を身に付けさせる。

という手だてを講じて実践してきた。

実践事例一(資料1)

3 中学年ブロック研究

一人一人を生かし、あたたかい人間関係を育むために、授業においては、

ア 認め合い、励まし合う場を設定する。

イ 基本的な話し合いの仕方を身に付けさせる。

という手だてを講じて実践してきた。

実践事例二(資料2)

4 高学年ブロック研究(省略)

五、反省と今後の課題

1 道徳の時間を通して思いやりの心を育てる指導

○ 児童の実態を十分にとらえ、教師も児童も一人一人の意見を尊重する構えができてきたため、受容的な雰囲気に満ちていて、どの子も自由に話ができるようになった。

○ 自分を振り返って書く「心のノー卜」の活用を継続してきた結果、自己を見つめる目が確かなものになってきた。

○ 紙芝居やペープサート等の視聴覚資料をはじめ、資料提示の工夫をすることにより、効果的に中心価値に迫ることができた。また、それらの資料も累積され、有効に活用できるようになってきた。

・児童の発達段階に応じて、より効果的な資料の選択と学習展開の工夫をさらに推し進めていくことが大切である。

2 各教科・特別活動を通して思いやりの心を育てる指導

○ 基本的な話し合いの仕方を身に付けさせることにより、聞く構えができてきた。

○ 互いに認め合う場を設定することにより、学級全体にあたたかい人間関係が育ち、その結果、学習に取り組む意欲が高まり、一人一人が生き生きと学習に取り組むようになってきた。

○ グループ活動を多く取り入れることにより一人一人の児童が自分の意見を十分話せ、生かされているという満足感を持つようになって、次の学習への意欲がより高まってくるようになった。

○ 高学年においては特に、求同求異の姿勢が身に付いてきて、自力解決の喜びを持つ児童が増えてきた。

○ 話し合い活動や係活動、委員会活動等を通して、発達段階に応じた指導を継続してきた結果、児童相互の間に、よりあたたかい人間関係が育ち、互いに協力して活動しようとする姿勢が身に付いてきた。

・常に問題意識を持って学習に取り組む姿勢を持ち、だれとでも協力して学習できる児童を育てていかなければならない。

・今後、より一層教科の本質に迫る授業の充実を図るように努力していかなければならない。

3 学校生活全体を通して思いやりの心を育てる指導

○ 今年で四年目を迎えた、「かおりの活動」を通して、学年の枠を越えた児童相互のふれ合いが充実し、日常生活の中のいろいろな場で人間関係の広がりがとらえられるようになってきた。

○ 勤労奉仕的な活動が日常化し、児童の意識が学校から家庭、さらには地域へと広がってきている。

○ 善行の奨励を継続してきた結果、友達の善行を認め、自分もそうありたいとする児童の心情が高まってきた。

・「思いやりの心」=「受容」というようなとらえ方もあって、相手を何でも許し認めてしまうような傾向も見られる。思いやりの心にもたれかかる傾向を是正し、芳山精神である「自己に厳しく、他人にやさしい」真の思いやりを育てることが大切であると考える。

 

かおりの活動(七夕飾り作り)

 

かおりの活動(七夕飾り作り)

「ここは、こうするのよ」

 

以上、第三年次における研究の成果と課題を述べてきたが、この研究の当初から目指してきた「児童が互いに認め合い、励まし合い、共に高め合おうという雰囲気の中で、生き生きと学習に取り組みはつらつとした学校生活が展開されている」姿を日常生活の中で着実にとらえることができるようになってきた。残された課題を追究すべく、今後さらに研究を重ねていかなければならないと感じている。

 

 

 


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