教育福島0160号(1992年(H04)01月)-051page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

教育福島0160号(1992年(H04)01月)-051page


教育・イン・ザ・ワールド

−国際理解・国際交流体験学習−

国際化にふさわしい教育の話題をシリーズで紹介する「教育・イン・ザ・ワールド」。

今回は、県教育委員会が実施した朝河貴一賞受賞者に対しての国際理解・国際交流に関する体験学習の報告です。

県教育委員会では、今年度、郷土の国際的歴史学者「朝河貫一」の名を冠した賞を制定し、県内の中学校・高等学校の生徒を対象に、これからの国際社会における在り方等についての論文を募集しました。

この度、優秀論文を表彰し、受賞者に対し、国内外国施設等訪問による国際理解・国際交流に関する体験学習を実施しました。

○アメリカ大使館港区赤坂にある大使館ピルは、在日大使館の内で最大であり、世界各国にあるアメリカ在外公館の中でも最大級のものです。

門前で、身分証明を求められ、狭い門を入り、受付ではガラス越しの申請。しばらくの後、担当者と面会、荷物とボディのチェックを受け、名札を胸にようやく入館。物々しい警備に、驚いた様子の生徒達。記者会見等に使用されるという講堂に案内され、テレビの映像でしか見たことのない壁画に感激。

書記官であるアメリカ人からの流暢な日本語での説明により、なごやかな雰囲気の中で、大使館の役割・日米関係等について新たな知識を得ることができました。

○オーストラリア大使館

館内に、日豪間の相互理解促進という目的で、オーストラリア政府によって設立された「豪日交流基金」の在日事務所があり、所長ロス・ウェストコット氏から、最近の日豪間の交流の様子について伺いました。

さらに、ビデオ視聴により、オーストラリアヘの理解を深め、訪豪の気持ちが高まった生徒達でした。

○アメリカンスクール

四十年の歴史をもつ「クリスチャンアカデミー」を訪問し、何よりも、日本の学校との違いを実感したようでした。自由と

開放感の漂う中にも、真剣に学ぶ同年代の外国少年への興味・関心は強く、様々な質問を投げ掛けていました。

会食を共にし、すっかり打ち解けた生徒からは、編入の希望の声まで聞こえるほどでした。

県内各地から参加し、三日間の体験学習を終えた中学生・高校生は、互いに初対面であったにもかかわらず、別れを大変惜しみながら、それぞれの学校に帰って行きました。これを契機に、国際化への意識を高め、さらに努力し、立派な国際人として成長するよう期待します。

アメリカ大使館の講堂(憾激した壁画の前で)

アメリカ大使館の講堂(憾激した壁画の前で)

アメリカンスクールでの授業参観

アメリカンスクールでの授業参観


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。