教育福島0161号(1992年(H04)02月)-025page

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平成4年度企画展概要

福島県立美術館

 

展覧会名・会期・出品点数展覧会概要

アーティストの風貌

4月18日〜5月17日 約200点

写真術が発明されて以来、人物写真は写真表現の中でひときわ重要な分野を形成してきました。特に、その時の時代を代表する文豪や画家、科学者、俳優といった世界的な著名人の横顔をとらえた肖像写真は、その人物の個性を鋭く引き出して写真の芸術性を高める上で大きな役割を果 たしています。本展は、ピカソ、マチス、ヘミングウェイ、チャップリン、川端康成、志賀直哉など世紀を代表する芸術家たちの肖像写真を横浜美術館が所蔵する写真コレクションの中から約200点を選んで紹介します。

斎藤清・会津の冬100

5月24日〜6月21日 約150点

本県坂下町出身の版画家・斎藤清は、代表作の「会津の冬」シリーズを約半世紀にわたって制作してきました。本展は、同氏のライフワークである同シリーズが今年で100作目を迎えるのを記念して、その100点を中心にスケッチなど関連作品を加えて展示し、「会津の冬」シリーズにみる斎藤版画の造形的な魅力と会津の風土を探ろうとするものです。

アメリカの遺産-絵画の150年

6月27日〜8月2日 約120点

アメリカ美術は、19世紀以降ヨーロッパの伝統や前衛美術とかかわりながら独特の性格を育み、20世紀後半には世界的な影響力を持つようになりました。本展は、19世紀中ごろから様々な局面をみせたアメリカ絵画の150年の歩みを展望するもので、アメリカ合衆国オハイオ州内の各美術館の協力により、ワイエスやベン・シャーンなど当館所蔵の作家をはじめ、アメリカの近現代絵画を代表する作家作品を系統的に紹介するわが国で初めての展覧会です。

吉井忠展

8月8日〜9月27日 約120点

福島市出身の洋画家・吉井忠は、昭和初期に上京して当時の前衛美術運動に加わりながら活躍しました。戦後は、自由美術協会をへて主体美術協会の創立に参画するなど常に日本の新しい洋画をめざしながら画壇において重要な役割を果たしてきました。吉井忠の作品は、社会との関わりの中で人間はいかに生きるべきかという視点に立ち、ヒューマニズムの精神に富んだ現代の人間像を表現しています。本展は、このような吉井忠の70年におよぶ画業を回顧します。

スウェーデンのガラス展

10月10日〜11月8日 約200点

スウェーデンのガラス工芸は、ブェネチアやボヘミアに学んで20世紀に入ると一躍世界の注目を集めるようになりました。1925年パリの国際博覧会で成功をおさめて以来、芸術家と職人が手をむすびながら優れたデ ザインと新しい技法の開発を進めてきたのです。本展は、高潔なクリスタルの輝きをもったスウェーデンのガラス工芸の歩みを200余点の作品によって紹介するものです。

三岸好太郎と二岸節子展

11月14日〜12月13日 約100点

1903年に生まれた三岸好太郎は、31歳の若さで夭折するまでの短い画業の中で、鋭敏な感覚と詩情をたたえた意欲的な作品を残し、日本近代洋画史に異彩を放った画家として知られています。また、その妻である三岸節子も女流画家の先駆的存在として、力強い制作を積み重ね、現代日 本を代表する流画家として活躍を続けています。本展は、創作に情熱を燃やしたこの二人の画家の芸術がどのように関わり合い展開したかを探ろうとするものです。

ファイバーアート展

平成5年2月6日〜3月21日 約20点

糸や布、紙や金属などの素材を繊維状にして使用した作品をファイバー・アートと呼びます。空間を演出する造形物からソフト・スカルプチャーとよばれる柔らかな感触を生かした彫刻まで、様々な形態を創造する現代日本の作家は世界的にも高い評価を得ています。本展は、この分野で日本を代表する作家約15名の斬新な作品によって、現代の本格的なファイバー・アートを紹介します。

 

 

 


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