教育福島0161号(1992年(H04)02月)-033page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

活動を推進することにより、健康つくりへの態度、習慣を身に付ける。

 

四、研究実践の概要

心とからだの健康つくりを体育、道徳、学級活動及び教科外活動を通して、実践してきた。

(一) 教科体育では、のびのびと運動し、たくましくしなやかな体をつくるために、児童の発達段階に応じた具体的な運動の「めあて」をもたせ、主体的に運動に取り組めるよう、学習カードを活用してきた。

(二) 道徳では、明るく素直で、やさしい心を育てるために、思いやりの心を大切にしてきた。道徳的実践力を育てるために、思いやりの本を設置し、他にやさしく、良い行いをしてきた児童の「思いやりの花」を咲かせるようにしてきた。

(三) 学級活動では、自分の心とからだの健康について関心をもたせ、健康な生活の仕方を身に付けさせるために、課題解決の方法を理解して、実践活動ができるよう「がんばりカード」を活用するなど、家庭との連携を図りながら継続指導をしてきた。

(四) 教科外活動では、めあてをもって運動させることにより、進んで運動に取り組もうとする態度を育てることをねらいとし、自然に恵まれた環境や施設を生かして、自主的に運動や遊びを行わせる中で、自ら健康つくりに取り組めるよう工夫してきた。

(五) 家庭との連携では、健康つくりの実践的な態度や習慣の定着は家庭生活に負うことが大きいことから、学校と家庭が毎月同じめあてをもって家族全員で取り組めるよう毎月のめあてを入れた健康カレンダーを活用し、基本的生活習慣を身に付けることに重点をおいて実践した。

 

五、研究の成果

(一) 自分の健康に対する意識が高まり日常生活の中で、健康的な生活習慣を進んで身に付けようとする姿が見られるようになり、望ましい生活習慣が図られつつある。

(二) 自然環境を生かした固定施設に一人一人が無理なく、安全にも気をつけて活動できるように進級表を設置したことで、友だちと助け合いながら、めあてに向かって生き生きと活動する姿が見られ、体力の向上が図られてきている。

(三) 学年の枠を越えて、互いに協力しながら、奉仕活動に取り組む姿が見られ、望ましい対人関係、人を思いやる心が育ちつつある。

 

六、今後の課題

育ってきた児童の健康に対する意識を、実践としてどのように定着させていくか、そのためにこの研究で得た成果を継続し、児童の変容を客観的に評価しながら進めていかなければならない。また、家庭との連携が重要な役割を果たしていることから、家庭との相互理解を一層深め指導に努める必要がある。

 

研究の全体構想

 

 

 

 

 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。