教育福島0162号(1992年(H04)04月)-033page
1) 期間 平成四年四月一日から平成五年三月三十一日まで
2) 日時 毎週 月〜金の五日間(祝日等は除く)
午前九時三十分〜午後二時までとなっています。
四 相談状況
巡回相談については、「子育てセミナー」と同時開催で実施しており、平成二年度は、開催の三会場合わせて十七件の相談があり、相談者も母親が一番多く、その他父親、祖母、保母等の相談も見られました。内容は広域にわたり、子育ての悩みも多岐にわたっております。(表1)
(図1) 平成3年度すくすくダイアル相談者の居住地区分
電話相談については、平成三年度の年間相談件数は三三二件で相談者は母親が全体の七割以上を占め、次いで本人からの相談が多く、父親や祖父母からの相談も見られ、相談者の範囲も広がってきております。(表2)また、相談の内容については、第一位は健康発育、第二位は性格行動、第三位は、しつけ、第四位は育児保育、第五位は性の問題の相談の順位で、中でも性の相談や不登校の相談は中学生から高校生にかけて多くなっております。(表3)
特に、電話相談では、平成三年度から「性」に関する相談が急激に増えてきました。それも思春期に入った子ども本人からの相談がほとんどで、不安な気持ちに、興味と関心も加わり、私たちにかけてくるものと思われます。
子どもの周りに性情報の氾濫する現代社会にあって、匿名が尊重され対面する必要のない電話相談に、年々このような「性」の相談が増えてくるのは当然のことかも知れません。相談内容を分析してみると、表面的に「性」の問題が中心になっているようでも、その根は、家族関係、友人関係の歪み、将来への不安、孤独、自己同一性の不確実さなどの原因と絡み合って、深刻な問題となっているケースも多く見られます。
五 おわりに
家庭や学校での子育て、教育、さらに地域社会における人間関係など、問題が多様化し、親もその悩みや不安から抜け出られない状況の中で、家庭教育に関する相談事業、巡回相談や電話相談は家族の会話不足や近隣のコミュニケーションの不足を補う意味において、相談者の心の安定を図り、子育てに対する助言を行う機会や機関として大きな役割を果たしてきました。
さらに多くの方々に利用されるよう願っております。
(表2)平成3年度すくすくダイヤル電話相談者の内訳
相談者 件数 %
父 11 3.3 母 254 76.5 祖父 2 0.6 祖母 6 1.8 本人 51 15.4 その他 8 2.4 計 332 100
(表3) 平成3年度すくすくダイアル電話相談対象別相談件数と内容