教育福島0162号(1992年(H04)04月)-034page
教育事務所だより
〈わたしの学校〉
県北教育事務所
〒960福島市杉妻町5-75
TEL(0245)21-1111
内線(4700〜4710)
TEL直通(0245)21-7721〜7725
管内の各学校では創意ある教育活動の充実に努めております。その中で、特に地域ぐるみで研究に取り組んでいる学校や、豊かな自然環境や伝統文化を児童生徒の活動に取り入れている学校を紹介します。また、地域の人々に好評を博した事務所主催の公開講座について紹介します。
研究指定校紹介
「学校保健組織活動推進事業について」
本宮町学校保健委員会
(元宮町立本宮小学校)
「皆さんのお友達が国語の勉強をしている所です。何かおかしいな、と気付いたら発表してください。」
「ぼくはA君の顔が机に近づきすぎていると思います。」「そうですね。どうすればいいと思いますか。」…ある日の中学年集会での子ども達の会話である。これは、定例の児童会保健委員会での席上で授業時の姿勢がよくないことが話題となり、それを受けて、悪い姿勢を無くすための運動を展開することになった集会活動での一コマである。話し合いの結果、悪い姿勢とは、どんな姿勢なのかに気付かせて、悪い姿勢と健康との関係を理解させることが大切であると考え、この集会が企画されたのである。活発な話し合いから正しい姿勢のイメージが形成されたところで、背骨と内臓、姿勢と目の関わりについて自作模型やパネルを使っての学習が行われ、姿勢と健康の因果関係について印象深く理解されていった。
今、本宮町内の小・中学校では、文部省委託日本学校保健会の指定を受け、学校保健委員会の活動を中心に、子どもの心と体の健康問題について、その主題を『自分の心と体の健康に関心を持ち、自ら向上させようと努力する児童・生徒をどう育てるか。』と設定し、特に「自ら」に力点を置いた実践研究にしたいと地域ぐるみで積極的に取り組んでいる。
児童会保健集会「姿勢と目」について
ここは標高550mわれら山木屋
田んぼスケートリンク
川俣町立山木屋小学校
「わ-っ」児童の歓声があがる。
早朝の気温はマイナス十度、鏡のように凍った田んぼスケートリンクが光っている。ここは標高五百五十メートルの阿武隈高地に位置する。
地区の方々の協力により、シーズンには毎日リンクの整備が進められている。この天然のリンクを使い、全校生が滑る。下級生は上級生に靴の履き方や滑り方を丁寧に教えてもらい滑走の腕を上げていく。
二月に実施された氷上運動会はスケート教室の総まとめであり、氷の祭典でもある。ショートトラックでの緊張感あふれるスピードスケートは鋭いロングの刃がキラリと光り、氷上を一直線に突き進んでいく。直線でのスピードには応援する児童の声にも熱が入る。鮮やかなコースクリアー。完走した充実感は何とも言えない。むかで競争は機関車のように迫力がある。皆の気持ちがあったとき素晴らしい競争になる。全学年でのアイスホッケーゲームも楽しい。寒冷地での長い冬を楽しく乗り切り巣立った中高校生は各競技大会で活躍している。未来をめざして
「山木屋っ子がんばれ。」