教育福島0164号(1992年(H04)07月)-051page
教育・イン・ザ・ワールド
国際化時代にふさわしい学校の特色づくりを目指して
国際化にふさわしい教育の話題をシリーズで紹介する「教育・イン・ザ・ワールド」。
今回は、県立須賀川女子高等学校から、国際的な感性と資質を高め、国際社会に通用する人間性の育成に努めようと始められた国際姉妹校交流活動についての報告です。
平成3年11月と12月、本校生、同窓生、教員、PTA役員など57名が2陣に分かれオーストラリア・メイトランド市を訪ねホームスティを経験してきました。メイトランド市はニューサウスウェルズ州ハンター地区の一部でシドニーから100キロほど内陸部に入った人口6万ほどの中都市です。
これに先立ち、平成3年4月オーストラリア・NSW州文部次官アレン・ピアード氏らが本校を訪問され、姉妹校提携に関する申し入れがなされました。その夏7月には、メイトランド市から高校生ら15名が本校を訪れ、1週間ほど滞在しています。その折にメイトランド・グロスマン高校と姉妹校提携の仮調印をとり行い、相互交流・訪問の機会を設け、人的な直接交流を促進し、姉妹校関係をより向上させるよう努力することを約束し合ったのです。
「人間がこんなにも簡単に理解し合い、お互いが心から慈しみ合えることを私は知りませんでした。」、「心で話をすれば心が話し返してくれる。素直なことがどんなに心に優しいことか。」、「私は私の中にまるで別人のような、優しい自分を見つけました。」……昨年オーストラリアでのホームスティを体験した、ある生徒の言葉です。国際交流は、単に異文化体験に留まらず、人と人との心の交流、自己発見の絶好の機会であることを、この生徒はたくまずして言い当てていると言えるでしょう。
本年もまた7月に35名の友人達が須女、須賀川、福島を目指してオーストラリアからやって来ます。8月には本校生ら約50人が友人の国オーストラリアに旅立ちます。
友情のしるしに手を組み合った両校の生徒たち
調印書の交換をする佐藤校長とテェイラー先生
歓迎レセプションで松明太鼓の指導を受けるメイトランド・G高校生
ニューキャッスルの港で
クラスでのお別れ会で