教育福島0168号(1993年(H05)01月)-006page

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新年のあいさつ

二十一世紀の新しい生活圏をめざして

福島県知事 佐藤栄佐久

 

新しい年の門出に当たり、県民の皆様の御多幸を心からお祈り申し上げます。

 

新しい年の門出に当たり、県民の皆様の御多幸を心からお祈り申し上げます。

昨年は内外情勢が大きく変動する中で、本県においては、磐越自動車道の会津坂下インターチェンジまでの開通、国道一二一号大峠道路の開通など幹線高速交通体系の整備の進展、工業技術の試験・研究・指導の中核施設であるハイテクプラザのオープン、また、「第二十一回四極貿易大臣会合(通商サミット)」とが磐梯高原で開催され、本県の魅力を世界に発信することができました。さらには、県人口の増加、県民所得の向上など県勢は着実に伸展しており、これもひとえに県政に対する県民の皆様の御支援、御協力の賜と深く感謝申し上げます。

私は昨年十二月に、二十一世紀に向けて本県の目指すべき目標とこれを実現するための施策の基本的方向を定めた新しい県の長期総合計画「ふくしま新世紀プラン」を策定しました。

ふくしま新世紀プランは、「二十一世紀の新しい生活圏----美しいふくしま----の創造」を基本目標として、一人ひとりの夢が実現でき、新しい理念を実現し、我が国の発展をリードする地域として二十一世紀の福島県を描き、「人」を中心として、「くらし」を重視した計画といたしました。さらに地域整備に当たっては、県内七つの地域において、都市と農山漁村の連携により、ゆとりとうるおいのある生活の実現に必要な基本的な機能と個性的な機能を併せもった生活圏づくりを進めるとともに、それぞれの生活圏の連携により、県全体として多様で質の高い機能が集積し、魅力ある県土を形成する「多極ネットワーク」の形成を図ることとしています。

さらには、生活圏ごとの将来像及び発展方向を受けて、地域の整備に先導的な役割を果たす「リーデイング・プロジェクト」を設定しました。

この計画の底辺には、「人、くらしの重視」、「環境との共存」、「交流の促進」、「新たな発展のための基盤づくり」の四つの基本的な考え方が流れていますが、私は今後の県政運営に当たってもこれらの考えを重視し、基本目標実現のため、各般の施策を着実に推進することが今後の県政の大きな課題であり、そのための、施策の執行に当たっては、不断の創意と工夫に努めるとともに、「うつくしま、ふくしま。」県民運動等を通じて県民の皆様と手を携えて計画を推進していくことが大切だと考えています。

今年は、二年後にふくしま国体の開催を控え、二月二十日に待望の福島空港が開港し、また、四月にはコンピュータ・サイエンスの分野において国際的にも誇れる高い水準の大学を目指す会津大学が開学するなど本県の新たな飛躍が期待されます。

平成五年度は新世紀プランの初年度に当たりますので、私といたしましても計画の推進のため全力を尽くしてまいる考えであります。県民の皆様の一層の御理解と御協力をお願い申し上げます。

 

 

 


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