教育福島0168号(1993年(H05)01月)-038page
定例教育委員会会議録から
平成四年四月から平成五年一月までの定例教育委員会の内容は次のとおりです。
◎四月定例教育委員会(4・10)
一、報告事項
1 福島県市町村教育委員会教育長の任命承認について
2 公益法人の設立許可について
3 福島県婦人教育指導員の委嘱について
二、その他
1 学校週五日制の実施について
◎五月定例教育委員会(5・14)
一、審議事項
1 福島県学校教育審議会委員の任命について
2 福島具生涯学習審議会委員の任免について
3 福島県スポーツ振興審議会委員の任命について
4 福島県市町村公立小学校長の人事について
二、報告事項
1 平成五年度福島県公立学校教員採用候補者選考試験の実施について
昨年十月、本県では六年振り四人目の女性教育委員長に選出された小口潔子委員長に、教育問題を中心にお話を伺った。聞き手は編集部です。
□ まず、新年をお迎えしての今年の抱負は……
委員長 昨年は、学校週五日制の実施や業者テストに端を発して進路指導の在り方の問題など、他方面にわたっての教育論議がなされました。今年は、昨年の論議を踏まえながら新たな方向性を確立し、二十一世紀に向かって大きく羽ばたく年でありたいと願っています。そのため、今春策定される長期教育計画に基づく様々な課題の推進に全力で当たりたいと考えております。
□ 九月から実施された学校週五日制は、明治五年の「学制」発布以来の改革と言われ、様々な論議がなされましたが……
委員長 学校週五日制実施のねらいは、明日を担う子供達が明るく健やかに成長してもらいたい、というところにあるわけですので、その円滑な定着をはかることが何よりも大切であると思っています。幸いスムーズにスタートを切ることができましたので、今後は、県民各界各層のご協力をいただきながら、学校週五日制のなお一層の定着に努めて参りたいと考えております。
□ 「ふくしま国体」もいよいよ二年後となりましたが……
委員長 昨年の「ベにばな国体」では、本県は、男女総合三十一位の成績を収め、「ふくしま国体」総合優勝に向けての大きな弾みを得ることができ、県民の皆様にとりましても励みとなったものと考えております。今後とも、競技力向上のためにさらにいっそうの努力をして参りたいと思います。
□ 学力向上については……
委員長 本県の高校生の大学進学率が低迷(四十一位)していることを深刻に受け止めています。人材立県をめざす本県にとって、大学進学を含めた学力の向上はその基盤をなすものであり、「学力向上ステップアッププラン」を積極的に推進する等、最重要課題として真剣に取り組んで参りたいと考えております。
□ いじめ、校内暴力、登校拒否等、児童生徒をめぐる諸問題についてはどうですか……
委員長 こうした問題は、問題解決の方法を学校だけに依存するのではなく、学校と家庭、そして地域の人々が連携し、協力しあいながら、一人一人の子供達に目を注ぎ、その心を育てる教育を推進することが大切だと考えます。
□ 男女共学について、一部では、小口委員長は男女別学派に属すると紹介されていましたが……
委員長 私が、ある場所で、いっぺんには解決できないのではないかといったことを申し上げたのが誤解されてしまったようです。私個人としては、できる限り共学校が増えていくように努力していきたいと思っているのですが、この問題については色々なご意見がありますから……。いずれにしましても、今年の六月には学校教育審議会の結論が出されることになっておりますので、これを踏まえながら、適切に対処して参るつもりでおります。
□ どうもありがとうございました。
新春インタビュー
小口潔子教育委員長