教育福島0169号(1993年(H05)02月)-025page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

平成5年度企画展概要 福島県立美術館

 

展覧会名・会期・出品点数展覧会概要

安野光雅展

4月17日〜5月30日

絵本、原画、遊具など約270展

現代日本を代表する絵本作家安野光雅(1926〜)の描いた絵本の中から、「ABCの本」「あいうえおの本」「旅の絵本」「もりのえほん」など代表的な作品の原画を選りすぐって展示します。また子供のための美術入門として、安野考案の遊具やからくり絵などもあわせて展示しみながら美を体験できる工夫を施します。

黄金時代のアメリカン・イラストレーター展

6月12日〜7月11日

雑誌や新聞の挿絵の原画など約90点

アメリカでは19世紀末から今世紀前半にかけて本や雑誌、新聞の発行部数が飛躍的に増大し、それにともなってイラストレーション(挿絵)の需要も高まり、イラストレーションすぐれた作品が生まれました。この展覧会では、「イラストレーションの黄金時代」と呼ばれるこの時代に活躍した代表的なイラストレーター、ハワード・パイル、N.C.ワイエス(アンドリューの父)、フレデリック・レミントン、ノーマン・ロックウェルら7人の描いた本や雑誌のための挿絵や広告の原画約90点を展示し、アメリカの大衆文化とともに発展したイラストレーションの魅力を探ります。

バルビゾン派と日本展

7月24日〜8月29日

絵画及び資料約120点

19世糸己中ごろ、ミレーやコローらはパリ近郊のバルビゾン村に住み、写実的な画風で農民の生活の情景などを描きました。彼らバルビゾン派の絵画と思想は、ヨーロッパ各国に広まり、日本にはイタリアの画家フォンタネージを通して草創期の洋画家たちに伝えられ、また明治、大正の文学や思想にも大きな影響を与えました。この展覧会では、バルビゾン派の作品と、高橋由一、黒田清輝、浅井忠ら明治期の洋画を代表する画家たちの作品、関係資料など合わせて約120点を展示し、バルビゾン派と日本美術の関係を探ります。

木村荘八展

9月11日〜10月17日

油彩画、水彩画、日本画、挿絵原画など約160点

本村荘八(1893〜1958)は、明治の末から戦後まで活躍した画家で、大正時代にはフューザン会や草土社などの時代の洋画の革新的な動きに参加し、昭和に入ってからは、古今の東京の風俗を主題にした作品や、歌舞伎、文楽などの芝居絵などを多く描きました。また、新分野雑誌の挿絵、海外美術書の翻訳・紹介、美術評論、演劇や映画の舞台美術や美術考証など、多彩な活動を繰り広げました。生誕百年を機に開かれるこの展覧会は、彼の仕事の全貌を紹介し、近代日本美術において木村荘八の果たした役割を検証します。

現代の級と染

10月30日〜12月5日

約140点

京郡の友禅、沖縄の紅型などの伝統的な技術と素材、長い間に培われた美意級に立脚しながら、現代性と新しい造形感覚をも追求する現代の染織工芸。この展覧会では、森口華弘、稲垣稔次郎、志村ふくみ、芹沢鋒介らの着物、帯、屏風、のれんなど約140点を展示し、現代に受け継がれる職人的な手技の冴えと、個性的な芸術性の調和をめざす現代染織の美を紹介します。

アール・デコ期のファッション・デザイン展

1月15日〜3月13日

衣裳、工芸、ポスターなど約200点

アール・デコ(装飾美術を意味するフランス語)とは、1910年代から30年代にかけて、フランスを中心に広がりをみせた装飾様式のことで、直線を多用した知的な構成、抑待|された幾何学模様などの特徴を持っています。この展覧会では、アール・デコ期を代表する作家、ルネ・ラリックのガラス工芸、カッサンドルのポスター、エルテのバレエの舞台衣裳などを中心に、鞄、靴などの服飾品や宝石細工も展示し、アール・デコのデザインを体系的に紹介します。

 

 

 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。