教育福島0170号(1993年(H05)04月)-035page

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レビ、新聞等で大きく報道されたため、エイズに関する県民の関心が高まった。

 

1) この講座を通じ、受講者にとってエイズを身近な問題としてとらえるきっかけとなり、さらには、テレビ、新聞等で大きく報道されたため、エイズに関する県民の関心が高まった。

2) 受講生のエイズへの関心は高く、多くの質問が出され、エイズについての誤解や、偏見、差別をなくしエイズに関する正しい知識の普及を図ることができた。

(受講者数 約二千人)

3) 受講生の実態を踏まえながら講義内容等について講座開設学校と講師間で協議して進めたため、効果のある事業となった。

4) 特に次の点について大きな成果をおさめることができた。

・エイズの概念、感染経路、予防方法について正しい知識の普及啓発を図ることができた。

・エイズ感染者への理解と思いやりの態度を養うとともに、エイズ問題は、自分自身の問題でもあるし、現代的課題を考える上での糸口となった。

 

エイズの現状と予防の講義(県立安達高等学校)

エイズの現状と予防の講義(県立安達高等学校)

 

3おわりに

一般的に、人々の学習への関心の現状を見ると、身近な問題や実益を伴う問題についての関心は高いが、比較的自分と空間的・時間的に遠い問題には、余り関心を示さない傾向がみられます。

特に、現代的課題に関する講座等については、大学や公民館等社会教育施設において、取り上げられておりますが、講座等の学習内容の全体的な傾向としては、一般的な教養・レクリエーション関係のものが多く、現代的課題のような社会性、公共性のある学習課題への取り組みは必ずしも十分とは言えないのが現状ではないかと思われます。

しかし、生命と健康(エイズ)に関する学校開放講座の受講生に見られるように、現代的課題の本質を理解することができれば、受講生の興味・関心は高まり、さらに他の現代的課題へと興味が注がれることになることでしょう。

今後とも、多様な現代的課題について人々の学習意欲を高める魅力あるプログラムと指導方法を研究開発し、県が主催する生涯学習県民講座や各種指導者研修会、あるいは生涯学習関連機関や関係部局等の事業との連携・強化に努め、学習機会の提供を図る努力をして参りたいと考えております。

 

 

 


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