教育福島0172号(1993年(H05)07月)-051page

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教育・イン・サ・ワールド

−オーストラリア・ニュージーランドの特殊教育事情−

−オーストラリア・ニュージーランドの特殊教育事情−

国際化にふさわしい教育の話題をシリ一ズで紹介する「教育・イン・サ・ワールド」。今回は、平成4年度「若人の翼」オセアニア派遣団の一員と」て、10月14日から15日間の日程でオーストラリア・ニュージーランドを訪問した引地純一先生(会津養護学校)からのレポートです、

研修活動には地元青年との交流、青少年局での懇談、学校・社会福祉施設等の見学があり、どこでも熱烈な歓迎を受けました。その中より、両国の特殊教育事情についてその一部を紹介」ます。

オーストラリアアデレードにあるリージェンシーパークコミュニティーセンターは、移民者や失業者などの再教育の場として自由に参加できる図書室、教室、スポーツ施設、さらに職業訓練施設など22の施設から構成されています。その中には肢体不自由学級があり社会教育の密度の濃さがうかがえました。

また、メルボルンのヨーロラ肢体不自由養護学校は、旭年の歴史を感じさせないカラフルで清潔なとても広い学校でした。昔はこの州にも収容施設があったそうですが、ノーマライゼーションの考え方から子供は家庭へもどり、普通学校へ通学しています。この学校へは週に2回スクールバスで通学しているそうです。リフト付25m温水プール、ボランティアの来校が多いこと、教員26名中男性は1名のみ、育休が7年間取れること、ビクトリア州全体で過去5年間新採用教員がいないことなどが印象的でした。

ニュージーランドウェリントンのIHC身体障害者施設では、16才以上の障害を持った人たちが芸術作品を制作したり、自立に向けて作業をしている所を見学することができました。

その他何校か見学することができましたが、日本の特殊教育の方向も同じであることを実感してきました。

▲リージェンシースパークコミュニティーセンター内肢体不自由児学級

▲リージェンシースパークコミュニティーセンター内肢体不自由児学級

▲IHC身体障害者施設

▲IHC身体障害者施設

▲ヨー□ラ肢体不自由養護学校

▲ヨー□ラ肢体不自由養護学校


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