教育福島0173号(1993年(H05)09月)-008page
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<特別企画>
新しい高校入試
推薦入試の拡大・調査書の改善
=高等学校教育課=
一 改善の趣旨
高等学校の入学者選抜については、各都道府県においてそれぞれの実情を踏まえた改善が重ねられており、本県においては、昭和五十九年の文部省通知「公立高等学校の入学者選抜について」を受けて、図1に示すように改善を進めてきている。
しかしながら、偏差値に大きく依存した進路指導が高等学校への不本意入学を生むなど、入学者選抜の在り方については改善すべき点があり、このことは、本県においても早急に解決しなければならない緊要な課題となっている。
図1 これまでの改善状況
1) 学校配点、傾斜配点の活用 昭和61年度より実施 2) 受験機会の複数化 未実施、検討事項 3) 調査書の利用法(学力検査との比重の置き方) 昭和61年度より実施 4) 調査書の学習成績以外の記録の利用法 昭和62年度より実施 5) 推薦入学の実施 昭和54年度より実施(職業学科)、昭和61年度より実施(普通科等) 6) 面接の実施 平成2年度に一般選抜での実施を制度化 7) 帰国子女への配慮 昭和62年度より実施 8) 保護者の転勤に伴う子女への配慮 昭和62年度より実施 9) 中学生の体験入学の実施 昭和60年度より実施
そこで、本県では、新しい学力観による高等学校入学者選抜の方向として、次の三点を掲げ改善を行った。
1 小・中・高等学校の新しい学習指導要領のねらいを踏まえ、生徒の自ら学ぶ意欲と思考力、判断力、表現力の育成を重視し、これらの能力を適切に評価できるようにすること。
2 生徒の能力・適性等を多面的に評価し、生徒の個性や優れた点を積極的に評価できるようにすること。
3 高等学校の選択をいわゆる偏差値のみで判断することをやめ、進学しようとする学校や学科の特徴や内容を理解したうえで、積極的意欲を持って選択できる方策を工夫すること。
二 本県における六年度入試の改善
この改善の方向を受けて、本県では「平成六年度高等学校入学者選抜」の改善の柱を次の二点とした。
1) すべての高等学校・学科における推薦選抜の実施
推薦入学については受験機会を複数化することの効果に加え、各学校の特色にふさわしい能力・適性等を有するものを選抜できることと、生徒の多面的な能力・適性等を評価できることから全校・全学科で実施する。
2) 入試調査書の改善
中学校の教育は、中学校学習指導要領に明
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