教育福島0173号(1993年(H05)09月)-011page
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新しい調査書に関するQ&A
Q 「各教科の学習の記録」の「評定」を130点満点から195点満点に変えた理由は何か。
A 従来は、3年次の評定を10段階評定とし、相対評価を行っていた。今回の改訂では「各教科別に中学校学習指導要領に示す目標に照らして、学年又は学級における位置付けを評価すること」とあり、さらに、評価に当たっては、あらかじめ各段階(5・4・3・2・1)ごとに一定の比率を定めて生徒をそれに機械的に割り振ることのないよう留意することとなった。
さらに、中学校生活3年間の学習状況を総合的に把握するために、3年間の評定をすべてみることにした。
Q 「特別活動等の記録」は数値化できるのか。
A 「特別活動」は、中学校学習指導要領に基づく教育課程に位置付けられ、「学級活動」、「生徒会活動」、「クラブ活動」、「学校行事」の4領域においてすべての生徒が参加して行う活動であり、その指導においては、各領域とも指導目標に基づいて指導がなされ、その評価もなされている。
そこで、生徒の能力資質を多面的に評価する観点から、このような評価を基礎資料として数値化することは妥当なことである。なお、平成5年度までも、同様の観点から数値化を行っている。
評価に当たっては、「生徒指導要録記入上の注意」に従って、学級担任一人の評価ではなく、校長を中心とする調査書作成委員会等において、複数の教員によりその活動が充分であると判断されるものについて客観的に評価する。
また、高等学校においては、中学校の生徒指導要録の活動項目設定の趣旨を踏まえ、各高等学校が定めた評価の基準に基づき、公平に評価する。
Q 「活動の状況」の4領域における○印の評価は、どのようにして行うのか。
A 中学校の生徒指導要録記入上の注意に基づき、各領域の内容ごとにその趣旨(下表参照)に照らして「十分満足できる状況にあると判断されるもの」について○印を記入する。
〈特別活動の内容とその趣旨〉
内容 趣旨 学級活動 話し合いや係の仕事などを進んで行い、学級生活の向上やよりよい生活を目指し、諸問題の解決に努めると共に、将来の生き方を幅広く考え、積極的に自己を生かそうとする。 生徒会活動 委員会の仕事などを進んで行い、全校的な視野に立って、学校生活の向上や他のためを考え、自己の役割を果たそうとする。 クラブ活動 自己の趣味・関心を意欲的に追求し、他と協力して課題に向けて創意工夫して取り組もうとする。 学校行事 全校や学年の一員としての自覚をもち、集団における自己の役割を考え、望ましい行動をしようとする。
Q 「その他の活動」の欄を設けた理由は何か。また、「その他の活動」の欄は、生徒指導要録のどの欄に基づいて記載するのか。
A 学校教育法36条の第3号に基づき、「学校内外における社会的活動を促進し、その感情を正しく導き、公正な判断力を養うこと。」を受けて、中学校における教育についてはこの目標の達成に努めなければならないので、スポーツ活動、文化活動等については記入するようこの欄を設けた。
また、「その他の活動」の欄の記載については、中学校生徒指導要録の中の「指導上参考となる諸事項」の記載内容に基づいて、記入する。
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