教育福島0174号(1993年(H05)10月)-004page
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文化の窓
企画展案内
「現代の染織−素材と技の美」展
会期10月30日(土)〜12月5日(日)
会場県立美術館 企画展示室
日本の染織は、素材の多様性、技術の確かさ、意匠の斬新さなど見るべきところが多く、生活の用にかなうだけでなく、長い間に私たちの思考や美意識にも大きな影響を与えてきました。
現在私たちはあふれるばかりの染織品に囲まれ、自由に選択し生活を装うことができます。しかしながら、多様な素材、自由な表現が繊維や布の可能性を広げる反面、素材そのものの特質や、それを生かすための人々の知恵と手技を日常生活の中に見い出すことが難しくなっています。
このたびの展覧会では、布を構成する最も基本的な要素である<素材>と、それを生かす<技>に焦点をあてて、現在の日本の染織を見直してみようとするものです。
<素材>では、私たちの身近にある麻、木綿、絹、毛、紙などを取り上げ、その特質を最大限に生かした創作を続けている人々の作品を紹介します。
<技>では、編む、織る、染める、刺す、縫うという行為を通して、様々な独自の表現を試みている作家の作品を紹介します。
糸を作り、織り、染めるという行為が日常的なことではなくなりっつある現在の私たちにとって、素材そのものの美しさ、人間の英知、手技の意味を再確認する機会になると考えます。
■主な出品作家
平良敏子 喜多川平朗 志村ふくみ 柳 悦孝 芹沢_介 小宮康孝 前田雨城 森口華弘 福田喜重 下田直子他
▲森□華弘「縮絢地友禅訪問着菊」1970年
▲志村ふくみ 紬織着物「切継 光砥」1992年
▲宗廣力三「紬織着物 山」1987年
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