教育福島0174号(1993年(H05)10月)-018page
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特集[2]
福利厚生の充実
心とからだの健康づくりに向けて
福利課
はじめに
さきごろ発表された平成四年簡易生命表によると、日本人の平均寿命は、男性七六・〇九歳、女性八二・二二歳で、男性は七年連続、女性は八年連続長寿世界一の座にあることが明らかになっています。
このことは、大変喜ばしいことですが、寿命が延びる一方で、成人病の増加も著しく、健康診断を受けた人の八割が、成人病かその予備軍と言われるほど大きな社会問題となっていることもご承知のとおりです。
本県教職員の年間死亡者のうち、四十歳以上の者の死亡原因疾病は、八割近くを成人病で占めております。
生涯を通じて、心身ともに健やかに過ごしたいというのは、すべての人の願望です。実現のためには、日ごろから健康に対して関心をもち、配慮することが大切です。
県教育委員会、公立学校共済組合及び(財)福島県教職員互助会では、教職員の疾病の予防、健康の保持・増進等を図るため、各種の保健事業を実施しています。概況を紹介しますので、人生八十年時代にふさわしい健康生活をおくるため、自らの健康について考え、健康的なライフスタイルを築くことの参考にしていただきたいと思います。
保健事業の内容
県教育委員会、公立学校共済組合福島支部及び(財)福島県教職員互助会では、連携協力しながら各種保健事業を実施しています。健康管理事業としては、次のような事業を実施しています。
1 健診事業(法定検診は除く)
(1) 人間ドック
○短期(泊) ○一日
(2) 器官別検診
○消化器A ○消化器B
○循環・呼吸器 ○糖尿病
人間ドック・器官別検診は、成人病疾患の予防対策として、疾病の早期発見、早期治療及び健康管理指導による健康状態の改善を図り、健康と福祉の向上に役立てることを目的としています。
(3) 婦人科検診
○子宮がん検診 ○乳がん検診
女性の成人病として罹患率が高いことから、疾病の早期発見、早期治療を図り、健康の保持、福祉の向上に役立てることを目的としています。
(4) へき地教職員検診
○巡回検診
○血液採取による健康検査
へき地学校等に勤務する教職員の疾病に対する不安の解消と、早期発見・早期治療を図り、健康の保持・増進に役立てることを目的としています。
これらの健診事業については、年々その検診内容、対象範囲等の充実拡充を図ってきました。
健診事業の現行実施状況を対象年齢別に表わしたのが、表1です。このように、三十四歳(女性は三十歳)以上の年齢では、希望により何らかの検診が受けられるようになっています。
次に、近年の該当者の受診状況は表2のとおりですが、受診率は、ほぼ横ばいの状態であり、さらに受診率の向上が望まれます。自らの健康管理のためにも、せっかくの健診の機会を逃さないようにしましょう。
健診事業のうち、人間ドックの受診結果による項目別要精検・要注意等の割合は、表3のとおりです。ここ数年の順位に大きな変動はありませんが、成人病関連項目で要精検等の割合が高くなっております。
要精検等になった場合は、とくに自覚症状がなくても、必ず精密検査を受けましょう。
2 その他の保健事業
健診事業は、いわば守りの健康管理と言えますが、病気にかかりにくい心身をつくるために、攻めの健康づくりが求められています。
元気回復、健康増進に役立てるための保健事業としては、次のような
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