教育福島0179号(1994年(H06)06月)-015page
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四 研究の成果と今後の課題
1 研究の成果
(1) 生徒の変容
1) 「学習の手引き」の活用により自ら学習の仕方を学ぶとともに、毎日の授業を自分のものとしてとらえようとする姿勢が見られるようになった。
2) 授業の中で、自分の考えや意見を率直に発表したり、友達の意見を真剣に聞いたりする態度が育ち共感的に人間関係が育成されてきた。
3) 教師がいろいろな機会をとらえて、承認・称賛・激励することにより、生徒の学習意欲が高まり、自ら学ぶ姿勢が身についてきた。
4) 朝の会に週番活動などの生徒活動を取り入れることにより、集団の中で堂々と発表する姿が見られるようになった。
5) 生徒会規約の見直しとそれに伴う臨時生徒総会を行ったことにより、生徒会に対する意識の高揚を図ることができた。
6) 全校生一人一役の委員会活動を取り入れたことにより、生徒会活動に対する所属感と責任感を感得することができた。
7) 毎週木曜日の帰りの短学活時に「全校合唱」を取り入れたことにより、合唱の技能が高まるとともに、学級がまとまった。
8)生徒の意見や希望を考慮した上で生徒心得(校則)を改正したところ、集団の中での自己管理の大切さを自覚することができた。
9) 道徳的な三つの心「認め合う心」「支え合う心」「高め合う心」を教室に掲げ、それを生徒が意識することにより、思いやりのある雰囲気を作りあげることができた。
10) 「ぶるさとの時間」を実施することにより、ふるさと鮫川を見直すよい機会となるとともに、家庭や地域とのふれあいを深めることができた。
(2) 教師の変容
1) 「教師は常に生徒と共にあり、共汗共学する。」という教職員の率先垂範の指導のもと、全校あいさつ運動をはじめ教職員が一丸となって行動するようになった。
2) 個々の職員がそれぞれの持つ知恵や能力を出し合い、何事にも前向きで、きたんのない意見を述べ合い、一致団結して研究に取り組む姿勢が身についてきた。
3) 学級担任を中心として、生徒一人一人とのラポートを深め人格を重んじ、同時に集団が一つの家族のような雰囲気を持つ学級づくりをするようになった。
4) すべての教育活動において、教師主導ではなく、生徒自らがめあてを持って進んで活動できるような助言・支援するようになり、共通理解による共通実践の効果は大であった。
5) 生徒の望ましい変容を望むならば、まずその前に教師の新しい学力観に立った発想の転換や、わかる授業・楽しい授業の構築をめざすべきであることが体験を通して明らかになった。
2 今後の課題
(1) 教師の支援に頼らないで、生徒が自分で考え、判断し、実行できるような手立てをさらに考えていく。
(2) 生徒の主体性と社会性を培うべく学級が、今後も支持的風土のある望ましい集団になるような学級づくりを継続していく。
(3) 生徒がより責任ある行動がとれるように、生徒の力を信じ思いきって生徒に任せ、のびのびと活動できる場を意図的に設けていく。
(4) 「生徒指導の機能を生かす教師の一日の生活心がけ」を継続し、生徒との心の交流を深めていく。
(5) 家庭や地域とのふれあい活動がさらに深められるよう、保護者への働きかけに努める。
資料5 アンケートによる生徒の変容
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全校合唱
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