教育福島0179号(1994年(H06)06月)-017page

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○ 生徒指導についての研修を組織的・計画的に実施し、指導力の向上に努める。

(2) 生徒理解の深化を図り、学校生活への適応指導を進める。

○ ホームルーム活動の内容の改善・充実を行い、好ましい人間関係を醸成し、すべての生徒がそれぞれの能力や適性を発揮できるようにする。

○ 生徒の様々な相談にいつでも適切に対応できる体制を整える。特に、入学当初から学校生活に違和感や不満足感をもっている生徒に対する適切な適応指導を充実させる。

(3) 集団生活における規律の維持向上に努める。

○ 基本的生活習慣の確立に努め、ルール遵守の気風を醸成し、集団生活における秩序と規律の維持に努める。

○ 生徒の自主活動を通じ、集団への帰属感や連帯感を高めるとともに、自主的・自律的生活の推進を図る。

○ 校則の内容及び運用の見直しを進め、校則及び校則指導がより一層適切なものとなるよう努める。

(4) 個に応じた学習指導の改善・充実を図る。

○ 生徒が達成感や成就感を味わえるように、「参加する授業」「分かる授業」を徹底する。

○ 主体的学習態度の身に付いていない生徒に対する学び方の学習の実施、習熟度に応じた学習指導の充実に取り組む。

○ 学習指導要領が重視している生徒が自ら考え主体的に判断し行動できる資質や能力を育成するため、課題解決的な学習方法や体験的な学習方法を導入する。

(5) 家庭及び中学校との連携を密にし、地域ぐるみの生徒指導の推進を図る。

○ 家庭に対し、学校の教育目標や指導方針について理解と協力を求めるとともに、家庭教育の充実を図るよう啓発に努める。

○ 中学校との連携を一層深め、相互の信頼関係に基づく中・高一貫の生徒指導を推進する。

○ 地域ぐるみの補導活動や研修活動の充実を図るとともに、生徒のボランティア活動や社会参加活動の推進にも努める。

 

四 生徒指導の指定研究学校について

生徒指導に関する諸問題について一層研究を深めたり、あるいは先進的な研究実践を行い、その成果を広く普及し、生徒指導の改善・充実に役立てるため、研究学校を指定している。

平成四・五年度の二年間にわたり福島県教育委員会の研究指定校として指定を受け、「人間としての在り方生き方」をテーマに実践・研究を行ってきた県立清陵情報高等学校が、平成五年十一月二十六日にその成果を発表した。

なお、新たに平成六・七年度の研究指定校として、県立相馬農業高等学校が研究を開始した。

また、文部省の研究指定校として指定を受けた県立喜多方商業高等学校が平成五・六年度にわたり、「生徒の自主性・主体性を育てる生徒指導の在り方」をテーマに実践・研究を進めているところであり、本年十一月にその成果を発表する予定となっている。

最近の研究学校の指定は、次のとおりである。

六三・元…好間(県教委)

元・二:喜多方工業(文部省)

二・三…双葉農業(県教委)

三・四…小高商業(文部省)

四・五…清陵情報(県教委)

五・六…喜多方商業(文部省)

六・七…相馬農業(県教委)

 

五 県立清陵情報高等学校の研究実践の紹介

県立清陵情報高等学校においては、「人間としての在り方生き方」をテーマとし、また「二十一世紀に生きる生徒たちが、広い視野にたって、豊かな心をもち、たくましく生きるための指導法の研究」を副題として、二年間にわたって研究実践が行われた。

本研究は、「広い視野にたって、豊かな心を持ち、たくましく生きる生徒を育成する」というスローガンのもと、生徒に人生の在り方や自らの生き方を考えさせる心の教育に努め、生徒指導の充実を図ったものである。

研究に当たって、学校の心でもある校歌の斬新な歌詞に着目し、その内容をもとに組織された、教師・生徒による三つの委員会一人間委員会、世界委員会、地球委員会)での活動を通しながら、研究・実践を深めるとともに、学習指導要領の趣旨を踏まえながら、研究が推進された。

また、地域懇談会や講演会等を通して、自己理解の機会を提供するとともに、自らの生き方を考えさせるなどして、生徒一人一人を重視した指導を充実させたことは、在り方生き方指導の方向性を見いだす上で、多くの示唆を与えるものである。

 

 

 


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