教育福島0179号(1994年(H06)06月)-035page
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生命に危険が生じた場合の対応について、予め対策を立て、関係機関との連携をとっておく必要があります。
六 言語障害
1 いろいろな言葉の問題
ラ行やサ行など特定の音を上手に作れなかったり、話す内容よりも話し方に注意が向いてしまいがちな吃音(どもり)やかんだかい声、しわがれた声などが言語障害です。
2 伝えたい人間関係を作ろう
話しことばをきれいにする前に、相手に伝えたいという気持ちを起こさせることが大切です。
そのためには、話を丁寧に聞き、親身になって子どものことを考える中から人間関係を作るとともに、すばらしい教育実践をし、話したいことが山ほどあるようにしましょう。
3 リラックスした雰囲気作りを
緊張を和らげ話しやすい雰囲気を作るには、子どもと一緒に遊ぶことも大切です。経験を共有することで共通の話題ができ、気持ちがつながり、話し方よりも話す内容に関心が向いていくでしょう。
4 子どもの長所を見つけよう
できるところ、興味を持っているところに目を向けそれを十分させることによって、自信をつけ積極的に活動することを弾みとして、ことばの問題を解決するようにしむけていきたいものです。
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和やかな雰囲気で発音の訓練
5 ことばの発達を知ろう
小学一・二年生では、サ行やラ行の発音がはっきりしない子どもは多いものです。ことばの発達を知っていれば、よけいな心配をしないですみます。
七 情緒障害
1 情緒障害の原因
情緒障害には、脳に何らかの障害があることが仮定される自閉症と、心理的なことが原因となっていると考えられる緘黙症や登校拒否などがあります。いずれもが強い情緒的な不適応状況を示します。
2 温かい気持ちで
心因性の登校拒否や緘黙症の場合は、対人関係で不安と緊張が高いので和やかな雰囲気を醸し出すことが大切です。また、やりたい気持ちとそれに反する気持ちが心の中で渦巻いているのです。一見何事もないようでも、周囲の対処で思い悩んでいることがあります。
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子どもに寄り添ったかかわりを
3 緊張する場面を少なく
返事や発言を強く求めたり、くせを無くすように強く働きかけたりすると、緊張が高まり、気持ちが不安定になり、集団の場から逃げ出そうとする状況に追い込んでしまうので注意したいものです。
4 必要に応じ専門機関との連携を
腹痛や下痢といった身体症状が現れたり、髪の毛を抜いたり、体の一部をかんだりたたいたりすることがあるかもしれません。
不安や緊張を軽減するような無理のないかかわり方が大切ですし、緊張を和らげる薬や、心理療法もありますので、必要に応じて精神科の医者や障害児専門の機関で相談を受けましょう。
第六章 どこに相談すればよいか
幼い子どもの発達は速いので、障害の有無や程度をよく見極める必要があります。子どもの成長に不安を感じたら、まず、心身障害児の教育や医療を専門とする機関に相談することがよいでしょう。
一 教育関係相談機関
養護教育に関する専門の相談機関として次の四つがあります。福島県養護教育センター
〒九六三 郡山市富田町字上ノ台四番地の一
〇二四九(五二)六四九七
同 県北地域相談室
〒九六〇 福島市森合町六の三
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