教育福島0183号(1994年(H06)11月)-017page
四、研究実践の概要
1 教育課程研究
(1) 研究の経緯
教育課程編成に当たり、「個を生かす」という視点で今までの教育実践を洗い直し、問題点を検討することにより次の目標を設定した。
1) 生徒の進路希望への対応
2) 基礎学力の向上への対応
3) 学習意欲の変化への対応
(2) 教育課程編成の方針と方法
1) 編成の方針
○就職希望者への対応
現状の教育課程の維持と、工業学科の特色及び工業科目の基礎・基本の充実を図るものとする。
○進学希望者への対応
普通教科の科目とその単位数の増加及び大学入学後を目指した科目の基礎・基本の充実を図るものとする。
2) 編成の方法
○選択制の導入
・コース選択制
・科目選択制(学校裁量)
○履修単位数
・共通履修
・家庭科
・選択制の科目
この実施のため、工業科目の最低履修単位数を二十六単位(平成六年度は更に二十五単位に減する)まで削減した。
3)コース選択制
○コースの内容
◎Aコース(専門教科重視)
主として就職する生徒のためのコース
◎Bコース(普通教科重視)
主として大学進学する生徒のためのコース
○履修単位数の内訳(表2)
表2 履修単位数の内訳
※Bコースの普通教科:数学、理科、英語
2 学習指導研究
(1) 個を生かす学習指導の充実
1) 基礎学力の向上と定着化
2) 希望進路の実現
3) 学習評価
(2) 授業の研究に基づく授業実践
1) 指導のねらい
2) 到達目標
3) 学習指導要領のポイント
4) 評価(診断、形成、総括)
(3) 授業研究の過程(図1)
学習指導計画の「基礎・基本の到達目標と上位目標作り」と、新学習指導要領の趣旨を踏まえた「改訂のポイント」の検討を中心として、指導過程の展開案を作り、その中の必要事項を逐次授業計画案の中に組み入れることを、全教科で行った。
3 学校内規研究(学習評価内規)
教育課程研究と連携をとって、評価内規の改訂を行った。
(1) 主な改訂点
1) 履修と修得
2) 進級に必要な単位数
3) 卒業に必要な単位数
4) 5段階評定の基準
図1 授業研究の過程