教育福島0183号(1994年(H06)11月)-032page

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福鳥県高等学校文化連盟

理事長 桑原茂

 

県内の高等学校および養護教育諸学校高等部のすべての生徒九万名が加入している本連盟は、本年度の会長に片岡義和(福島県立福島南高等学校長)が選出されたことに伴い、事務局校が福島東高校から福島南高校に変わりました。八年目を迎えた本連盟はようやく軌道にのり各専門部とも活発に活動しており、高校生の特別活動のもう一つの柱である高体連の活動と同等の地位に成りつつあります。

本連盟の中心的な行事の第一三回福島県高等学校総合文化祭は会津地区を中心として「奏でよう青春のハーモニー輝く明日へ」のテーマのもと、加盟している全ての専門部(一九)が参加し、それぞれの行事を行なっています。七月一二日には喜多方プラザにおいて盛大に総合開会式が開催されました。第一部の式典に続いて行なわれた会津の四季を取り入れた第二部の、ステージ発表では会津地区高等学校演劇連盟による「神輿とダンス」、坂下高校による「会津坂下安兵衛太鼓」、会津高校・ザベリオ学園高校演劇部による「童謡と遊戯」、田島高校による会津民謡「玄如節」等、会津女子高校による舞踏「娘子軍・女白虎隊」、会津地区高等学校合唱部による合唱「君に会えて」、若松商業高校中心の吹奏楽部の伴奏でフィナーレ「ジャンプ」等の発表が行なわれ、会場を埋め尽くした県内各地の高校生や教員、一般市民に多くの感動を与えました。また、会場ロビーでは会津地区の美術・工芸展、ポスター原画の展示、書の展示、生け花の展示、会津工業高校本郷分校生徒の焼き物の展示、喜多方高校・喜多方女子高校茶道部による野点など趣向を凝らした催物が行なわれました。直接舞台で発表した生徒以外でも背景を描いた美術部、照明等の舞台係を担当した演劇部、アナウンスや進行を担当した放送部、会場の案内や受付、接待、記録等を担当した家庭・JRC・写真専門部、会場を飾るプランターの花を育てた農業専門部、それぞれの生徒、また、これらを指導した先生方、会津地区の全ての高校、全ての専門部を結集し、次代を担う若者たちのエネルギーが随所に感じられたすばらしい開会式でした。

本連盟の上部組織、全国高等学校文化連盟では全国高等学校総合文化祭を文化庁等と共に開催してきました。本年度は第一八回目が愛媛県内で松山市を中心に八月四日から八日まで全国から一万八千名が集い、盛大に開催されました。本県では本連盟結成(昭和六十二年)以来参加してきました。本年度は演劇に湯本高校、美術工芸に郡山、須賀川、田村、郡山女子大附属の各高校、書道に郡山女子、郡山商業、白河女子の各高校、写真に福島商業、福島、福島女子、磐城女子の各高校、放送文化に福島女子、南会津、原町、安積、磐城、相馬、郡山女子大附属の各高校、囲碁に福島女子高校、弁論に東白川農商高校が参加しました。生徒六十五名と引率教員・役員三十一名は発表会、展示会、交流会、講習会等で全国の活動を直接肌で感じることができました。本県からの作品や発表はいずれもレベルの高いもので、特に湯本高校の演劇「俺たちの甲子園」は最優秀に選ばれるという快挙を成し遂げ、八月二十八日に国立劇場での東京公演や二度にわたるNHKでの放映の栄誉に浴しました。

本連盟は高校生の文化活動が活性化し、より活動しやすい環境の整備を目的に結成されました。まもなく十周年を迎えようとしています。伝統的な文化の継承と新しい文化の創造に高校生たちが意欲を持って臨めるように努力していきたいと思います。

 

県立湯本高校演劇「俺たちの甲子園」

県立湯本高校演劇「俺たちの甲子園」

 

第13回福島県高等学校総合文化祭開会式第2)部「フィナーレ」

第13回福島県高等学校総合文化祭開会式第2)部「フィナーレ」

 

 

 


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