教育福島0184号(1995年(H07)01月)-042page

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平成六年ふ<しまの教育

−−主なできごと−−

 

県教育委員会では、平成六年をふりかえり、一年間の様々なできごとのうち主なものを年初から順にあげてみました。

 

新たな観点に立った高等学校入学者選抜を実施

〜生徒の個性を幅広くとらえる所要の改善を行った〜

 

生徒の個性を幅広くとらえ、生徒のよさや長所を高く評価する観点から、調査書では「各教科の学習」と同様に「特別活動」を重視し、また、すべての高校・学科で推薦による入試を実施するなどの改善を行い、平成六年度高等学校入学者選抜を実施した。

 

あぶくま養護学校開校

〜県中地区に通学制の養護学校できる〜

 

県中地区に、精神発達に遅れのある子どもを対象とした通学制の養護学校が開校され、五月に佐藤知事を迎えて開校記念式典が執り行われた。

学校には、スロープやエレベーターなど、子どもたちが安心して学習できるような教育環境の整備が図られている。

また、水治訓練室やコンピュータ室も設置される中で、豊かな心と確かな力を育てようと活動を展開している。

学習では、教科別学習のほかに、生活単元学習や日常生活の指導、遊びの指導、将来の社会参加と職業自立を目指すための木工・窯業・農園芸などの作業学習がある。

 

学校不適応児童生徒の対策を推進

〜「学校適応サポートプラン」の拡充〜

 

登校拒否児童生徒の問題に対する指導力を強化し、学校への支援体制の強化を図るために、教育相談関係機関連絡協議会の開催や巡回面接教育相談事業の充実、小・中・高校長を対象とした「学校カウンセリング運営講座」の開設、さらには、各適応指導教室間の連携を図る市町村適応指導教室研究協議会を開催するなど、「学校適応サポートプラン」事業の拡充が図られた。

また、事業の一環として、郡山少年自然の家においても、不登校の児童生徒に対し、自然体験を通じて社会性や自立心、忍耐力等を身につけさせるための、「たくましく生きる少年のつどい」が実施されている。

 

学力向上への取り組み一段と進展

〜「小・中学校基礎学力向上推進事業」新たにスタート〜

 

三年目を迎え、着実にその成果をおさめている、高等学校を対象とした「学力向上ステップアッププラン事業」に加えて、今年度から新たに「小・中学校基礎学力向上推進事業」がスタートした。

この事業は本県児童生徒の国語、算数・数学、英語の基礎学力の向上を図ることを目的に進められる事業で、研究実践を行う推進地区として国見町、鏡石町、白河市、西会津町、南郷村、相馬市、いわき市江名地区の七市町村が指定された。

 

県立美術館、開館十周年を迎える

〜記念式典盛会裡に挙行〜

 

県立美術館は、昭和五十九年七月に開館以来、県民の心を豊かにする芸術鑑賞の場として積極的な事業を展開し、今年十周年を迎えた。これを記念して七月十五日に開館十周年記念式典が挙行され、併せて、入館者数が二万人を越えた記念事業としての「ルネサンスの絵画展」が開催されるなど、質の高い企画展により美術館活動を県の内外にアピールした。

 

環境教育の充実めざす

〜『尾瀬子どもサミット』を開催〜

 

自然とのふれあいを深め、自然を愛護することの大切さを理解させることを目的とした環境教育の充実を目指し、八月に、尾瀬に隣接する三県の小学校の五・六年生四十六人が集い、尾瀬沼のほとりで環境問題を考える「尾瀬子どもサミット」を開催した。「環境問題討論会」や「ふれあいウォーキング」の活動を通して、尾瀬をはじめ身近な自然を守るために、子どもたちでできることから始めることが話し合われ『環境子ども宣言』を発表した。

また、環境教育とその授業の在り方についての研究校に、坂下小学校、勿来第一小学校、本宮第二中学校の三校が指定され、環境教育のあり方を探るなど、環境問題に積極的に取り組んでいる。

 

青少年教育施設を充実

〜県立いわき少年自然の家(仮称)建設工事着工〜

 

恵まれた自然環境の中で、野外活動や集団生活を通じて心身ともに健全な青年の育成を図る機会や場を拡充するため、海浜型の県立少年自然の家として、県内三番目の社会教育施設「いわき少年自然の家」(仮称)が平成八年七月開所を目指し、今年の八月に敷地造成工事、十二月に本体工事を着工した。

 

 

 


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