教育福島0184号(1995年(H07)01月)-051page

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教育・イン・ザ・ワールド

−「趣味学校」を訪問して−

国際化にふさわしい教育の話題をシリーズで紹介する「教育・イン・ザ・ワールド」今回は、教育海外派遣(短期)福島県第71団の一員としてチェコ、オーストリア、フランスの三ヵ国を訪問した石橋光一先生(福島東高〕のチェコからのレポートです、、

チェコではプラハから100qほど離れたストラコニツェという町を訪れた。人口は25,OOO人ぐらいである。12世紀に城ができ、14世紀には町が形づくられたという古い歴史をもっている。バグパイプの音楽祭が毎年開催され、その折はヨーロッパ各地から人々が大勢集まって来るという町でもある。

この町で私たちは小中学校(小学校と中学校とに分かれていない)や高等学校を6校見学した。それぞれに興味深い教育内容であったが、私が最も関心をもったのはそれらの普通の学校とは性格の異なる「趣味学校」という学校の存在である。

この学校は、放課後子供たちが自由時間をすごすための学校として国によって設置され、運営されている。ストラコニツェ地方だけでも6校あるという。年齢には関係なく、希望者だけが学ぶ学校だが、その就学率は高く、子供たちの50%が通学して来ているということであった。授業(レッスン)は午後もしくは夕方から始まり、生徒は週2回受講しているが、授業料はごくわずかですむという。

私たちが訪問した「趣味学校」は昔の城を利用していた。その中のいくつかの部屋でちょうどレッスンが行われていた。レッスンの内容は音楽、絵画、ダンス、劇といった芸術関係に限られるようで、生徒はそれらの中から好きな分野を選んで

学んでいる。ほとんどが個人レッスンの形態によって行われており、生徒は実に真剣に指導を受けていた。まさに自分の「趣味」をじっくりと身につけることができそうであった。

日本を振り返って、週休が2日という状況も視野に入れながら生徒の余暇時間の活用について考えるとき、チェコにおけるこうした学校のあり方は大きな示唆を与えてくれるように思われた。

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ストラコニツェの古城