教育福島0186号(1995年(H07)04月)-039page

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っていく様子が手に取るようにわかりました。また、子どもたち自らが折り紙やテープを工夫しながら使い、イヤリングやリボンを作ったり、自分たちでカセットを操作したりしていました。

曲に合わせて大きな声で歌ったり、体を動かしたりするさまは、すっかりヒーローになりきっていたようでした。

子どもたちは、適切な環境をつくってやることによって、安定した気持ちで、のびのびと遊ぶ事ができるのだと思います。改めて、環境の大切さを知らされました。

これからも園児一人一人を更に理解し、より確かな環境の構成に努めていきたいと思います。

 

子供も教師も感動体験を共有して

(音楽科の研究を通して)

新地町立新地小学校

 

毎朝八時五分になると、校内放送を通じて発声練習のための音楽が流れます。全校一斉の音楽活動の始まりです。

本校では、平成五・六年度と文部省教育課程研究校の指定を受け、音楽科教育に焦点を当てた取り組みをしてまいりました。お陰さまで、学校には音楽を自ら楽しむ子どもたちであふれ、歌唱や楽器の演奏技能など、音楽的な能力が急速に高まってきました。同時に、子どもたちの心の教育も充実してまいりました。

音楽科教育の中核は「調和のとれた心豊かな人間を育成すること」であると言われていますが、この二年間の研究を通して、子どもたちが本当に心豊かに成長していることを感じ取ることができました。事実、平成六年度は生徒指導上の大きな問題はほとんどなく、音楽科教育を充実させることが生徒指導にもよい影響を及ぼしていたように思われます。

研究を推進するに当たっては、子どもの実態、学習指導要領改訂の趣旨、学校教育目標、教師の願いなど、様々な観点から音楽科教育の在り方を探り、本校の今日的課題を明らかにしました。その結果、まず変えていかなければならないのは教師の意識であることを痛切に感じました。「教師自身が変わらなければ子どもは変わらない」のです。

 

共有する教師を目指して、授業の充実のため、努めていきたいと考えています。

 

いま、子どもたちの歌っている表情や音楽の学習に臨む姿はとても明るく生き生きとしています。その際には、子どもたち一人一人を心から大切にし、子どもと共に音楽を学び、音楽の楽しさを味わう教師の姿があります。これからも、子どもと一緒になって活動し感動体験を共有する教師を目指して、授業の充実のため、努めていきたいと考えています。

 

実践力ある生徒の育成を目指して

葛尾村立葛尾中学校

 

葛尾中学校は阿武隈高地の中央部に位置しています。全校生九十七人ですが、小規模校の長所を生かして次のような体験的活動を取り入れ、実践力のある生徒の育成を図っています。

一、環境教育(愛鳥指導)

地域の豊かな自然を理解するため、野鳥の指導員を招いて、野鳥の生態観察についての学習を行いました。

 

二、防災訓練

 

二、防災訓練

救急指導員の指導で、ダミー人形を使った心肺蘇生法の実習、起震車等を使って地震に対処する体験、消火訓練、放水訓練を行いました。

三、保健指導

学校医を招いて、タバコの害についての禁煙教育やむし歯の予防教室を行いました。

四、国際理解教育

福島県国際交流会やPTAの協力で、東南アジア・アフリカ・南米等から来日している研修生を招いた「地球体験教室」において、各国の民族衣装の紹介、民族料理の試食やことば遊びなどを行いました。

また、本校は情報教育にも力を入れており、「葛尾村からの情報発信」というテーマで取り組んだ「葛尾村MAP」は、昨年度の文部省後援の「My Town MAPコンクール」において、特別賞をいただくことができました。このソフトは、生徒たちが自由研究で葛尾村のことを調査し、パソコンのコースウェアに研究成果をまとめたものです。

今回、通産省の「ネットワーク利用環境提供事業」に参加することになりました。インターネットを使って、葛尾村から日本全国や世界の人々と交流ができることを楽しみにしています。

 

 

 


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