教育福島0188号(1995年(H07)07月)-051page

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教育・イン・ザ・ワールド

−若人の翼で見たニュージーランドの学校−

国際化にふさわしい教育の話題をシリーズで紹介する「教育・イン・ザ・ワールド」。

今回は、平成6年度福島県青年海外派遣事業「若人の翼」に参加し、オセアニアの教

育事情を視察された西間木弘先生(現福大附属養護学校教諭)からのリポートです。

今回の「若人の翼」は、環境問題を研修テーマとし、そのひとつとして環境教育の現状を知るためにニュージーランドのクライストチャーチにある公立高等学校「パパヌイハイスクール」を訪問した。環境教育については、カリキュラムには組んでいないものの、クライストチャーチの大きな環境問題である「大気汚染」と「固有動植物の保護」の現状と課題を教えるために教材として独自のビデオや副読本を作成し、科学や地理、歴史の授業の中で取り上げていた。ニュージーランドは、環境問題とは無縁であると考えていたが、その考えを改めさせられ、これに対する教育の立場での取り組みに共感するとともに日本の学校現場における環境教育のありかたについても考えさせられた。

また、校舎内にはスペシャルクラスルーム(特殊学級)が置かれており、精神発達遅滞の生徒を対象としたカリキュラムを設け、語学や数学・音楽・体育の教科指導の他、体験学習として調理実習や買い物学習、職場実習も行っていた。また、普通学級や地域との交流も図っているとのことだった。2人の生徒に対して教師1人の少人数課題学習で主に体験学習を重視している点や個別課題学習を行っている点は、日本の多くの養護学校と同様の考えで進められていると感じた。今回の訪問では、十分な意見交換まではできなかったものの他国の教育現場を直に見ることができたことはとても有意義であった。

スペシャルクラスルームの個別指導で「語学や数の計算」の学習風景

スペシャルクラスルームの個別指導で「語学や数の計算」の学習風景

図書館内のコンピュータ設備を利用した学習

図書館内のコンピュータ設備を利用した学習

科学の授業でニュージーランドの気象を学習

科学の授業でニュージーランドの気象を学習


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