教育福島0189号(1995年(H07)09月)-033page
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します。
三 田島町の生涯学習への取り組み
田島町は、昭和三十年に三町村が合併し誕生した面積三百五十二平方キロ、人口一万四千人の町で、昭和六十一年には、会津鬼怒川線が開通し首都圏と直結し、会津地方の新しい玄関口としての飛躍が期待されています。
田島町が目指す生涯学習目標は、一人一学習、一人一スポーツ、一人一ボランティア、一地域一自慢による「心豊かな生活圏たじま≠フ創造」で平成五年度生涯学習モデル市町村事業の指定を受け、以来、町民総ぐるみで、生涯学習を通じての人づくり、まちづくりを推進しています。
(一) 生涯学習推進組織の整備
田島町では、平成四年度に庁内各課の代表による生涯学習推進準備委員会を開催し生涯学習への理解を深め合い、機能する生涯学習推進体制の整備を目指し平成五年六月に「田島生涯学習まちづくり推進会議」を設置し、会長に町長、副会長に助役、教育長を充て、民間等各団体代表、地区代表、有識者、行政の計二十二名で委員を構成し、住民の生の声が生涯学習行政に反映できる推進会議の開催をはじめ、生涯学習目標の設定、行政・民間で実施されている生涯学習関連事業の調査検討などを行い、推進組織の機能の充実に努めました。
また、平成四年度の生涯学習推進準備委員である行政(十五名)に、民間各団体の代表(五名)を加え、二十名で構成する生涯学習実務担当者会を設置し、推進会議で検討する議題の原案作成や推進会議で決定したことの具体的な事業等の実践を行いました。
さらに、三十七行政区に二名ずつ、区長と他一名に地区生涯学習推進員を委嘱し、民間主導の生涯学習となるよう、地区での生涯学習啓蒙、推進に協力をいただき、きめ細かい推進組織の整備充実を目指し生涯学習の基礎づくりを行っています。
なお、田島町では、生涯学習推進の事務局を教育委員会社会教育係に置き、事務局員に公民館、総務課、企画振興課の職員を含め、全庁あげてその推進に取り組んでおります。
(二) 生涯学習推進事業の展開
生涯学習モデル市町村に指定された平成五年度の事業は、生涯学習の啓蒙・啓発、生涯学習の人材育成に重点が置かれ、町民多数の参加のもと生涯学習実践発表会を行い、その後、生涯学習推進の第一人者である岡本包治先生の講演会を実施し、生涯学習の普及啓発を行いました。
また、住民サイドの生涯学習になるためには、各地区の住民が生きがいを求めて日々の暮らしの中で必要な学習や活動を、展開する必要があるとの考えから、福島大学の協力を得て「地域づくりと生涯学習」について地区推進員としての資質の向上を図るための研修会を実施しました。
その他、町では担当職員総出で「暮らしの中に根づく生涯学習」を目指し、班ごとに別れ、地域懇談会に出席し、生涯学習の必要性等について理解を求めるとともに、町民の生涯学習への要望に耳を傾けることにより、町として行うべき課題の把握に努めました。
課題の把握とともに、家庭、学校、地域社会との連携にも努めており、その一つとして、生涯学習社会における学校の役割は重要であるとの認識のもと、平成六年度より生涯学習推進研究校指定事業を実施し、「生涯学習の基礎としての学校」、「生涯学習の機関としての学校」等の観点から学校の持つ諸機能の活用等について研究校を指定し調査研究を行っております。
田島町の生涯学習への取り組みは、きめ細かい推進組織の整備や、住民大会の実施や、社会参加活動を中心とした生涯学習のまちづくり雑進事業にその特徴がありますが、それ以上に、町全体が一丸となり生涯学習の推進に取り組んでいることが特筆できると思われます。町では、平成五年度の生涯学習モデル市町村指定後、平成六年六月には、「生涯学習の町宣言」、また平成七年度から十一年度を見据えた「生涯学習のまちづくり振興プラン」の作成など着実に町民の暮らしの中に生涯学習の実践が根づくよう活発な活動が展開されています。(写真参照)
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四 おわりに
生涯学習モデル市町村事業を契機とした市町村における生涯学習への取り組みも十年の年月が経過しまし
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