教育福島0190号(1995年(H07)10月)-023page

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随想

日々の想い

ずいそう

 

体のタルミは心のタルミ

米本公久

 

めダイエット法として今話題の「ダンベル体操」を始めた。中年の挑戦である。

 

最近、健康管理のためダイエット法として今話題の「ダンベル体操」を始めた。中年の挑戦である。

健康に関心を持つようになったのは、四十五歳の人間ドックでの検診からである。それまでは部活動でソフトテニスを教えながら自分自身がプレーを楽しんだりしていたためかイエローカードを貰うこともなかった。ところが近頃はスポーツで汗を流す機会も少なくなり、晩酌と食事で摂った脂肪分をエネルギーに分解したり消費するよりも、蓄える率が高く、肥満度が急上昇し、レッドカードが出される寸前である。

この夏のある日、妻から「体のタルミは心のタルミよ」と言われた。そして、息子の持っていた三kgの鉄アレーを手渡され「ダンベル体操」を勧められた。テレビで放送されていたとのことである。早速挑戦してみると、十三の種目を二十分位で行うものであり、かなりの運動量になる。この体操のキャッチフレーズは筋肉を増やし基礎体謝を高め、太りにくい体質に改善するとのことである。

書店にいってみると健康に関する書物の多いことに驚く。肥満は、高血圧、心臓病等成人病の主たる原因であり、これまでも、ジョギングやなわとび等いろいろなダイエット法に取り組んではみたものの犬に吠えられたり、人の目を気にしたりしていずれも長続きはしなかった。「継続は力なり」よく聞く言葉で子どもたちにも日頃話してきたが、いざ自分で一つの事に取り組んでみるとなかなか続かないものであるという事を実感させられた。

「ダンベル体操」を始めて約一ヵ月になる。今までは、行き会う人毎に合言葉のように「太ったね」という挨拶を受けていた日々であったがいつかは「引き締まったね」という挨拶が帰ってくることを期待し、その効果を信じつつ「継続は力なり」「体のタルミは心のタルミ」と自分に言い聞かせながら引き締まった体づくりを目指して気持ちよい汗を流しているこの頃である。ちなみに、我が家のローレル指数は(息子二人は「痩せ過ぎ」、私は「太り過ぎ」悔しいかな妻は人並み「普通」である。

心の活力をアップし、新しいことにチャレンジする精神を忘れることなく、すべては生涯教育に通じる道かと考えながら継続していきたいものである。

(いわき教育事務所 指導主事)

 

「メダカの学校」の先生

高橋知子

 

ことをどんと胸の中に入れてやれるような、頼もしさには欠けていたと思える。

 

中学校の時に学級委員になり、こんなことを担任の先生に言われたことを思い出す。−あなたは、先頭に立ってみんなを引っ張っていくよりも、みんなと一緒になって進んでいくタイプだね−この言葉のとおり私は、みんなの中に入り、協力して助け合ったり支え合ったり、時には失敗して教えられたりしながらやってきた。そのため、「大丈夫。私に任せておいて。」とみんなのことをどんと胸の中に入れてやれるような、頼もしさには欠けていたと思える。

四月の始業式。どきどきしながら四年生の子どもたちの前に立った。十七人の児童がこちらを真剣に見ていた。私はこの時に、楽しい時、困った時、辛い時などいつでも、「先生がついているから安心だ。」と思われるような教師になりたいと誓った。こうして始まった一学期は、しっかり者の子どもたちや周りの先生方に

 

 

 


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