教育福島0190号(1995年(H07)10月)-027page

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今さらながら、学年主任の優れた手腕に感心する。

これからもこのことを大切にして努力していきたい。

(川内村立川内中学校教諭)

 

旅のすすめ

藤井健一郎

 

。までの疲れもなんのその、世界に誇るYENをここぞとばかりに遣いまくります。

 

毎年お盆と正月が来ると、決まって新聞を賑わすのが、喧噪の日本を離れ憧れの海外旅行に出発する話題であります。大部分の旅行者は同じような旅行バックと、胸に第二のパスポートと思われしきバッジを付け添乗員の引率のもと空港を飛び立って行きます。長くて窮屈な機内滞在ののち、旅先に一歩足を踏み入れるとそこには現地ガイドとバスが用意されております。トイレ休憩もままならずその日の行程が始まります。見学場所での時間も決められ、あたかもベルトコンベヤーに乗って名所旧跡を巡って歩くようです。やれやれと思ってホテルに着くと、やつぎばやに翌日の日程の説明があります。翌朝、旅行の疲れを残しながらまた同じ流れが始まります。そしてまた次の日…バスの中は静まり返りガイドの説明だけがむなしく聞こえてきます。ただ免税店に着くやいなや今までの疲れもなんのその、世界に誇るYENをここぞとばかりに遣いまくります。

国にはそれぞれ特有の伝統、文化習慣があり、それらを見聞してくることが旅の大きな要素であるわけですが、旅人が自分の興味の湧く分野を事前に調べ上げ、自分の足で、自分の時間できままに巡り歩くことが最高の旅であるような気がします。私事で恐縮ですが、高校の地理の授業で世界的な避暑地、スイスのインターラーケンを習い、それがどういう訳か頭から離れませんでした。いつしかそれが憧れになり、どのような所なのか行ってみたくなりました。学生時代にその機会に恵まれ、当時この地に長く滞在するパック旅行がなかったため、わざわざクック社の時刻表と首っ丈になりながら独自のコースを組んで旅したことが今でも新鮮で懐かしく思われます。

ここでちょっと横道にそれますが、外国の街角で日本人らしい人をみかけることがあります。ただ、日本人なのか、韓国人、あるいは中国人なのか見分けるのに困った経験をお持ちの方もおいでのことと思います。

ここで見分け方をひとつ

「きっ、と見返してくれば韓国人」「にこっ、とするのが中国人」そして「日本人は、すっ、と視線をそらせる」そうです。これはある本に書いてありましたが、なんとなく分かるような気がします。

昨今学校教育においても、これまでの画一的なものから、子どもの個性を重視し、創造性あふれる教育に変わってきております。あと二十年いや十年もたてば、世界いたるところ自分のスタイルで旅する日本人が大勢いることでしょう。

(東白川郡PTA連合協議会会長)

 

非日常性への憧れ

岩渕孝

 

あれば、どこかへ行ったときに便利かな程度の軽い気持ちで購入したのである。

 

最近、携帯型の「レジャーテーブル」を購入した。折り畳み式でテーブルと椅子がセットになっているものである。目的があったわけではなく、あれば、どこかへ行ったときに便利かな程度の軽い気持ちで購入したのである。

部屋の中で梱包を解く。なるほど簡単に組み立てることができた。はじめはいぶかしげに眺めていた二歳の娘も、新しいテーブルを見て大喜び。さっそくお気に入りの皿に食べ物を乗せ、食べ始まった。我が家の「即席食卓」と相成った次第である。

それにしても、この「レジャーテーブル」を前にして座っていると、さまざまなことが頭に浮かんでくる。さわやかな風が吹き抜ける草原や川原、海辺。星のきれいなキャンプ場の夜。そうだ、これをいつも車に積んでおこう。気に入った場所でこれを降ろしてゆっくりしよう等々、実に楽しい想像が次々に生まれてくる。別にキャンプをしたいというわけではないが、このテーブルを見ていると「一度ぐらいは家族で」

 

 

 


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