教育福島0193号(1996年(H08)02月)-023page

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文字を書く子供たちを育成することは、豊かな心をもつ子供たちを育てることにも結び付くことだと私は思います。

書写・書道は、日本古来の大切な伝統文化の一つでもあります。それらを受け継いでいくためにも、「肉筆額書かれた文字」を大切にする子供たちが増えるよう、微力ながら、書写指導をはじめとする教育活動に力を注いでいきたいと考えています。

(山都町立山都中学校教諭)

 

友だち讃歌

佐藤光正

 

記物中心の読書と友人たちとの会話、それに年に数回のスポーツが中心である。

 

私の休日の過ごし方は、時代小説や推理小説、戦記物中心の読書と友人たちとの会話、それに年に数回のスポーツが中心である。

なかでも、友人たちとの会話は、一番心安まる時であると同時に、リフレッシュの時になっている。自営業や公務員、会社員とバラエティーに富んだ友人たちで、話題に事欠かないことや、私の職業柄、お互いの子供たちの学校生活や進路、また、ライフスタイルについて情報を交換するわけである。

私が教諭時代の最後に担任をして子供たちの学力や進路で頭を痛めていたころ、その時のPTA会長であった友人によく言われたものである。

「先生、さあ飲んで。難しいことは後から考えよう」

この言葉で幾分緊張感が解け、肩の力が抜けるような気持ちになれた。その一言をかけてくれる友人がいたからこそ、多感な中学生に対応できたと思っている。

また、教頭時代は、いろいろなタイプ、意見を持った職員をいかにまとめていくかを一つの課題ととらえ、日々悩んだものである。そんな時に、会社員の友人から、民間会社の企業経営の利潤追求や労務管理の現実や厳しさを聞きながら、目標達成のプロセスやステップに、これは学校経営に使えると思ったこともしばしばあった。

なかには、お互いの無事と仕事や家族の様子を年に数回確認する電話だけの友人もいるが、それだけでもみんながんばっているんだなという気持ちになってくるものである。

私が友人たちに惹きつけられるのは、仕事や趣味などを上手にやりくりしていて、うらやましいことと、また、友人たちとの会話が続けられるように、自分の仕事や趣味を高めておくことが必要だと感じたり、感じさせられる時間帯だからである。

同年輩から先輩まで、私が勝手に友人と決めつけているのかも知れないが、私にとっては、人生の師となり得る大事な人々である。その要因を考えると、時代に合った話題と意見をお互いに持っていることがあげられると思う。知り合った当時のままでは、会話は楽しくないのである。

「艱難(かんなん)に遭って初めて真の友を知る」と古代ローマのキケロは言っているが、人生の苦境に立たされることは少ないけれども、精神的な浮き沈みはよくあることで、そのような時の友だちのなにげなく、そして、飾らない一言に元気づけられるものである。各時代の各地の友との交わりが今の私を支えている。

(相双教育事務所社会教育主事)

 

平成八年度「教育福島」の発行のお知らせ

県教育委員会では平成八年度版の広報誌「教育福島」を発行します。

一 編集方針

「読んで役に立ち、見て楽しく、新世紀ふくしまを考える広報誌」

県の教育行政施策及び実績、学校教育にかかる資料及び活動状況を広報するとともに、新世紀ふくしまを考える広報誌の編集に努めます。

特に次の点に力を入れ、内容の充実に努めます。

◎「特集」では、本年度の重点事業等を中心とした充実した内容を紹介します。

◎「お知らせのページ」欄を活用して積極的な広報に努めます。

◎「教育一口メモ」で好評の教育法令の項を『わかりやすい教育法令解説』とし、法令を身近なものとして知っていただけるよう努めます。

◎その他

カラーグラビアページ等の内容の充実に努め、見て楽しい誌面づくりをめざします。

二 編集計画

◎発行回数 年八回

◎規格 B5版、平均四十八ページ

◎購読料 二千円(年間八冊分と別冊代を含む)

三 購読希望の申し込み

学校等でまとめて申し込むことになります。期間は四月一日から四月三十日までとなります。

なお、詳細については後日購読案内チラシと申し込み書を配布します。

 

 

 


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