教育福島0193号(1996年(H08)02月)-025page
平成8年度企画展概要
福島県立美術館
展覧会・会期・出品点数 展覧会概要 大英博物館肉筆浮世絵名品展
4月27日(土)〜6月2日(日)
肉筆浮世絵145点世界屈指の大英博物館は、充実した日本美術の優品が所蔵されていることで知られている。その中でも、浮世絵の肉筆画は日本国内の水準をはるかに超えた名品の数々を所蔵しており、同館の日本美術部門の代表的なコレクションとして世界的な評価を得ている。本展は、そのコレクションの中核をなす優品約145点によって、わが国が生んだ肉筆浮世絵絵画の高い水準と全体像を戦後はじめて紹介するものである。
ふくしまの美術・昭和のあゆみ
6月8日(土)〜7月14日(日)
日本画、洋画、彫刻120点本展は、県展50周年を記念して開催されるもので、県内美術界のあゆみを広く紹介します。福島県は、明治末に結成された洋画団体「アートクラブ」をはじめ、全国的にもかなり早い時期から公募展による県内美術の振興が図られてきました。ここでは、公募展の発足した昭和初期から現在にいたる福島の美術のあゆみを探り、特に県美術協会展、県展の草創期に活躍した人々の作品を中心に、代表的作家80人、約120点により、その歴史を回顧しようとするものです。
アメリカン・モダンの旗手たち
7月20日(土)〜8月18日(日)
写真、絵画100点20世紀初頭にアメリカの前衛美術運動を強力に推進し、アメリカの国民性に根ざした独創的な芸術表現を生み出した写真家アルフレッド・スティーグリッツ。そして彼の妻、今日アメリカの国民的女流画家として高い評価を得ているジョージア・オキーフとその仲間である3人の画家の偉大な足跡を写真、絵画等約100点により回顧する。 ワシントンにある著名な美術館フィリップス・コレクションとの日米共同開催。
比較の美術展(仮称)
9月14日(土)〜10月20(日)
絵画、立体など80点下絵と本画(完成作品)、同一作家の同じ主題による連作、素材や技法による表現の違い、本物の作品とその模写や複製など、さまざまな美術作品を見比べることによって、作家の個性や視点の違い、造形表現の変化をより深く楽しむことができる構成。海外や日本の著名な作家から現代美術家までの約80点によって、平面・立体芸術の秘密を探るユニークな美術鑑賞入門の展覧会です。
生誕120年モーリス・ヴラマンク展
11月2日(土)〜12月8日(日)
油彩画100点マチス、ルオーらとともに、20世紀初頭のフランスの美術運動であるフォーヴィスム(野獣派)の巨匠として知られる画家ヴラマンクの全画業を紹介する大回顧展。大胆な筆勢で独特の力強い表現を創造したヴラマンクは、佐伯祐三ら近代日本洋画の天才たちの憧れであり、戦後日本の洋画壇に強い影響を与えている。生誕120年を記念して、フランスの各美術館や国内より代表的な油彩画100点を出品し、ヴラマンク芸術の全容を紹介する。
生誕100年 村山槐多展
2月15日(土)〜3月23日(日)
油彩、水彩、素描、スケッチ、詩画など120点本県の関根正二とともに並び称される、大正期に活躍した夭折の天才画家・村山槐多の全活動を油彩画、水彩画、素描、スケッチ、詩画など約120点により多角的に紹介し、その芸術の全貌を探る大回顧展。