教育福島0195号(1996年(H08)06月)-011page
![]() ![]() ![]() |
![]() ![]() |
(2) 児童生徒との日常的な触れ合いを深め、一人一人の悩みや問題を誠実に受けとめるとともに、解決のための指導・援助を素早く、しかも完全に解決するまで行う。
教師と児童生徒、児童生徒相互の人間関係を深め、人間的な触れ合いの機会を設けるよう配慮し、一人一人の悩みなどを素早くとらえ、素早く対応できるようにする。
5 問題行動などの未然防止、早期解決に努める
(1) いじめの問題の解消に努める。
1) 校内にいじめ問題対策委員会などを設置し、他の組織との連携を図りながら、相談や指導の在り方、問題点などについて検討を加えるとともに、組織的な取組の中で対応策などの指導を徹底する。
いじめ問題に関する校内研修などを行い、いじめ問題発生のメカニズムと、その基本的な対応の在り方などについての理解を深める。
2) いじめに関する調査を定期的に行い、その実態把握に努めるとともに、児童生徒の悩みや相談を受ける方法を工夫し、問題の早期発見・早期解決に努める。
アンケートなどによる調査や全校職員あるいは保護者などからの情報を大事にし、早期発見早期解決を図るようにする。
3) 正義感や人間尊重の精神、人間の生き方に関する指導などを計画的に行ったり、児童・生徒会活動を核とした問題解決のための活動を促したり、支援したりして、いじめ問題の根本的な解決を図れるようにする。
児童生徒を一人の人間として、学校や家庭において、その人権を尊重する態度を教師も保護者も、児童生徒も育てることができるよう配慮する。
4) 家庭や地域との連携を強めるとともに、教職員間の情報交換を密にして、学校内外における問題を的確に把握し、素早い対応と継続的な指導に努める。
少しの情報も見逃さずに、その子の状態を把握し、的確に対処できるよう配慮する。
5) 学校と地域が一体となっていじめ問題解決のための組織をつくり、研究会や懇談会等を開催するなどして、問題の解決に当たる。
実態に応じて地域やPTAの協力体制を作り、いじめ問題の深刻性や即時性を理解していただくよう配慮し、早期対応・早期解決を図るようにする。
(2) 登校拒否の解消や非行防止に努める。
1) 登校拒否の予防的対応に関する共通理解を図るとともに、早期発見・早期対応に努め、関係機関との連携を密にしながら解決に努める。
市町村教育委員会や教育事務所などの教育相談員に相談するなどしながら、一人一人に応じた指導に努めるようにする。
2) 事例研究会を計画的に実践し、登校拒否児童生徒や対応の仕方についての理解を深め、指導力の向上に努める。
自己決定・人間的触れ合いなど生徒指導の機能を生かして、児童生徒一人一人が生き生きと生活できるよう配慮するとともに、保護者と連携を取りながら学校・家庭ともに指導力の向上を図る。
3) 問題行動を繰り返す児童生徒については、指導体制を整え、保護者及び関係機関と連携して、全教師が一貫した態度で継続的な指導に当たり、解決に努める。
生徒指導主事を中心にその子の望ましい発達を図るための指導について、保護者とも連絡を取り合いながら、一貫した指導を行うとともに、場合によっては、県教育センター・養護教育センターや児童相談所などと連携を深め指導に当たる。
以上が、今年度の重点である。
いじめ問題並びに登校拒否対策としての今年度の主な施策を見てみよう。
四 生活指導の課題解決のために
1 いじめ問題対策事業
(1) 学校アドバイザーの配置
いじめ問題の専門家を各教育事務所に配置し、いじめ問題の電話相談にあたる。また、いじめ問題を抱える学校や家庭を直接訪問し、学校、教職員及び児童生徒のいじめ問題の解消のための指導助言を行い、早期解決のための支援をする。これらを目的に、各教育事務所に二ないし三名のアドバイザーを配置した。アドバイザーには、臨床心理士及び教員OB等でいじめ問題を指導できる方にお願いをした。
電話相談は月曜日から金曜日、十二時から十八時までとした。
電話相談はアドバイザーが交替で毎日行うことができるようにした。
(2) 学校アドバイザー等研修会
教育相談に関する研修(情報交換・相談技術など)を行い、学校アドバイザー・巡回面接教育相談員・スクールカウンセラーの資質の向上を図るとともに、いじめ問題対策事業の円滑な実施に努める。(今年度はすでに四月に、高等学校担当の兼任教育相談員を含めて実施され、小・中・高等学校における指導体制の在り方や今後の連携の在り方などにつ
![]() ![]() ![]() |
![]() ![]() |