教育福島0196号(1996年(H08)07月)-020page

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学習になり、自学自習の時間が多くなるので、児童生徒の状況に応じた柔軟な指導に配慮しなければならない。

ア 意欲的・主体的に展開できるような指導過程の工夫

イ 目標や学習課題が一人一人に機能するような工夫

ウ 教科に応じたノートの取り方、自学学習の習慣化

エ 一人学習や協力学習の仕方の指導と支援の工夫

オ 複式学級における「わたり」の少ない、直接指導と間接指導の適切な配分

(3) 地域素材を教材化し体験学習に生かす指導計画

へき地・小規模校においては、豊かな自然環境を生かして、教材を地域の中から見い出し、豊かな学習活動を展開するように創意工夫することが望まれる。

そのためには、各教科等の指導の中で観察・調査・実験・裁培・飼育などの諸活動、製作、創作などの表現活動等、地域の豊かな自然環境を生かした多様な体験的な活動を取り入れることが大切である。

(4) 視聴覚教材や教育機器の活用

複式学級における間接指導の効果を高めるために大きな役割を果たす視聴覚教材やコンピュータ等の教育機器を積極的に活用し、学習意欲の喚起を促すとともに一人学習が十分行えるようにする。

(5) 指導と評価の一体化を図る

小人数学級のよさは、一人一人の児童生徒に目が届きやすく、学習のつまずきをとらえて個に即した指導がし易い点にある。したがって、一人一人の学習過程を的確に評価し指導に生かすようにして、児童生徒の自己実現が図れるようにすることが重要である。

 

十 体育、保健・安全、及び給食指導の充実

 

児童生徒の心身の調和のとれた発達を図り、健康で安全な生活に必要な習慣や態度を育てるためには、学校の教育活動全体を通じて行われる体育に関する指導を一層充実させるとともに、家庭、地域社会との連携を図る必要がある。

そのため、体育指導については生涯スポーツと体力の向上を重視し、児童生徒が自ら進んで運動に親しむ能力や態度を身に付け、心身を鍛えることができるようにすることが大切である。また、保健・安全及び給食指導については、身近な生活における具体的な知識の理解や活動を通じて、自主的に健康で安全な生活を実践する能力や態度を育成することが大切である。

 

1 体育指導の充実

 

体育指導は、体育の授業を中核としながら、体育的な行事や運動部活動などとの関連を十分に図り、児童生徒が自ら進んで運動に取り組み、体力・運動能力を向上させることができるよう努める必要がある。

(1) 指導計画の作成

全体計画、体力つくり推進計画、部活動指導計画等については、学校の教育活動全体を通じて適切かつ積極的に実践されるよう、改善・作成する。特に、中・高等学校の年間計画に選択制授業を積極的に取り入れ、実践する。

(2) 運動の楽しさの体験

児童生徒の発達段階を考慮しながら、運動の特性に触れる楽しさや喜びを十分に味わわせるとともに、最善を尽くして運動に取り組み、技能の向上が図られるよう学習過程や学習の場を工夫する。

(3) 運動への主体的な取り組み

児童生徒が進んで運動に取り組むことができるよう、一人一人の発達段階や能力に応じた課題、活動の場を自ら選択できるよすにするとともに、学びの様子や結果を評価できるような場を位置付け、学習と評価の一体化に努める。

(4) 体力・運動能力の向上

スポーツテストなどの結果に基づいた一人一人の運動メニューを作成するなど、課題に基づいた具体的な解決を図るとともに、その解決に向かって日常的・継続的に取り組むことができるよう、個人記録表や施設設備を積極的に活用する。

 

2 保健・安全指導の充実

 

保健・安全指導は、児童生徒の学校生活はもとより、生涯にわたって健康で安全な生活を実践するための基本的な能力や態度を育成することをねらいとし、児童生徒の発達段階や特質に応じて、各教科・道徳・特別活動等、学校の教育活動全体を通じて適切に推進する必要がある。

そのためには、次の領域において教職員が一丸となって取り組むことが大切である。

(1) 学校保健委員会の運営の充実

学校医、学校薬剤師などの適切な指導助言を受けながら学校保健委員会を十分に機能させ、全教職員の共通理解を図り保健・安全教育の充実に努める。

(2) 各教科の取組

体育(保健体育)、理科、家庭(技術・家庭)など、各教科の特性に応じ、身近な教材を取り上げるなどして保健・安全教育の指導に当たる。

(3) 特別活動の取組

ア 学級(ホームルーム)活動

学校における保健・安全指導の中心は学級(ホームルーム)活動の時

 

 

 


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