教育福島0200号(1997年(H09)01月)-006page

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年頭のあいさつ

21世紀の新しい生活圏

−美しいふくしま−の創造を目指して

 

福島県知事

 

福島県知事

佐藤栄佐久

 

新しい年の初めに当たり、県民の皆様の御多幸を心からお祈り申し上げます。

昨年は、内外情勢が大きく変化する中で、本県においては、福島空港三千メートル級滑走路延長の第七次空港整備五ヵ年計画への組み入れが実現したほか、「いわき海浜自然の家」等の新しい施設が完成するなど、二十一世紀に向けた基盤整備が着実に進展するとともに、新たな環境行政の展開を図るための条例の制定や地球環境の保全に向けた行動計画「アジェンダ21ふくしま」の策定など、二十一世紀の「美しいふくしま」を築いていくための取組みも推進することができました。これもひとえに、県民の皆様の御支援、御協力の賜と深く感謝申し上げます。

さて、我が国を取り巻く社会・経済情勢は大きな変革期にさしかかっており、県といたしましては、こうした時代潮流の変化に的確に対応しながら、「二十一世紀の新しい生活圏−美しいふくしま−の創造」を目指して、各分野にわたる施策を着実に推進するとともに、第2期″うつくしま、ふくしま。″県民運動のシンボル事業である「うつくしま未来博」の開催に向けて、県民の皆様とともに積極的な展開を図ってまいります。

特に、地方分権と首都機能移転の問題は、我が国の政治・行政システムを変革する重要な課題であると考えており、地方分権の受け皿づくりを推進するため、本県独自の地域政策研究を行うシンクタンクの設立を図るとともに、首都機能移転の候補地選定作業が具体的に進められる中で、阿武隈地域の優位性を積極的にアピールしてまいりたいと考えております。

また、二十一世紀の本県を担う優れた人材の育成を図るとともに、会津大学大学院の開設、国際交流や国際協力の推進などにより、地域に根ざし、世界に伸びる人づくりを進めます。

さらに、福祉の分野にも一層力を注ぎ、高齢者や障害をもつ人が安全で快適に暮らせる社会の実現を図るとともに、「森との共生」を基本理念とした全国有数のオートキャンプ場の整備などにより、快適で健やかな生活の実現に努めてまいります。

産業面では、新たな国際環境下における活力ある農林水産業の展開や商工業、観光の振興を図るとともに、昨年着工した産業交流館「ビッグパレットふくしま」の整備などにより、魅力的で多様な産業の集積を進めてまいります。また、本年は、磐越自動車道が全線開通し、太平洋と日本海、首都圏を結んだビッグトライアングルが完成するほか、世界でもトップクラスのスポーツトレーニング施設「Jヴィレッジ」が七月にオープンする予定であり、これらを活用した国内外との交流ネットワークの形成を図り、個性豊かな、世界に開かれた県主の創造を目指してまいります。

私は、これら諸施策のより効果的な推進のため、引き続き、簡素で効率的な行財政運営に努めてまいりますとともに、新たな本県の飛躍のため全力を傾ける決意でありますので、県民の皆様の一層の御支援と御協力をお願い申し上げます。

 

 

 


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