教育福島0200号(1997年(H09)01月)-007page

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年頭に当たって

福島県教育委員会教育長

渡邉貞雄

 

家族の方々ともども希望に満ちた新年をお迎えのことと、お喜び申し上げます。

 

明けましておめでとうございます。皆様には、御家族の方々ともども希望に満ちた新年をお迎えのことと、お喜び申し上げます。

二十一世紀に向けて、我が国の社会は大きく変化しており、このような変化を踏まえた新しい時代の教育の在り方が問われるとともに、いじめや登校拒否の問題など様々な教育上の課題に直面しております。

中央教育審議会では、こうした諸課題を踏まえ、二十一世紀を展望した教育の在り方を検討し、昨年七月に第一次答申を行いました。

また、本県においても解決すべき固有の教育課題は決して少なくはありません。我が県が人間性豊かで活力に満ちた社会を築いていくうえで、教育の果たす役割は極めて大きく、県民の教育に対する期待もまた大きなものがあることから、こうした国の動向や県民の教育に対するニーズを十分見極めながら、本年は、第四次福島県長期総合教育計画の点検作業の結果を踏まえ、積極的な教育行政の推進に全力を挙げて取り組んでまいります。

さて、これからの教育においては、自ら学び、自ら考える力などの生きる力を育成する方向へとその基調を転換することが強く求められておりますが、私は、子供たちの教育に携わる教職員や教育機関の職員一人一人もまた、生涯にわたって学び続けることが大切であると考えております。特に、日々、英知によって解明されつつある人間という存在について、あるいは、芸術・文化・スポーツなどの人間の多彩な活動について、学びかつ考えていく必要があると思うのであります。そして、それらの積み重ねによって、人間と社会への深い理解や実践的な問題解決力を自らのものとする努力を今後とも続けていただきますよう、皆様方にお願い申し上げます。

続きまして、平成九年に、重点的に推進してまいります主な施策について、述べたいと思います。まず、学校教育の充実につきましては、新たな学力向上施策の推進、いじめ・登校拒否問題への総合的な対応、富岡養護学校への高等部の設置、県立盲・聾・養護学校の施設設備の充実、白河高校及び白河旭高校を男女共学とし、安達東高校及び双葉翔陽高校を総合学科高校とするなどの県立高校改革の推進及びニュージーランド等海外との教育交流の推進などに努めます。次に、家庭教育に関する学習機会を提供するとともに、海洋文化・学習施設(仮称)の建設及び図書館情報ネットワークの構築の推進など生涯学習の推進を図ってまいります。また、福島県文化財センター(仮称)整備の推進、尾瀬の調査研究の成果のとりまとめ及び福島県文学賞の50周年記念事業の実施など地域の文化振興施策の充実に努めてまいります。さらに、競技力の維持向上及び生涯スポーツの普及振興など体育・スポーツの振興に努めてまいります。

年頭に当たりまして、所信の一端を申し述べましたが、平成九年も本県教育が更に充実しますよう、皆様の御理解と御協力をお願いいたします。

 

 

 


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